【佐藤義則氏の眼】阪神抑え投手 岩崎復帰でも石井継続を 「勝負する投手の顔になった」

 プロ野球記録の39試合連続無失点まで、あと1試合に迫る阪神の石井大智投手(27)が11日、雨天中止になったことを受けて指名練習に参加。抑えの岩崎優投手(34)が12日に最短で再昇格となる見込みだが、デイリースポーツ評論家・佐藤義則氏(70)は「石井の抑えが適任」と持論を語った。

  ◇  ◇

 岩崎が10日間の抹消期間を経て1軍に再昇格するみたいだけど、現状では石井をこのまま抑えとして起用していくのがいいのではないか。

 石井は真っすぐに強さがあり、コントロールもいい。いろんな球種を使って抑えることができるのも強みだ。他球団には真っすぐとフォークで勝負する抑え投手もいる。こういう投手は、たとえばフォークが入らない時は真っすぐを狙われることになるが、石井にはそういう心配はない。

 ピンチの場面で三振が取れる球を持っていることも大きい。岩崎も経験豊富で、いい投手なのは間違いないが、やはり年齢的な衰えは徐々に出てきている。総合的な安定感、そして世代交代という観点からも石井の抑えが適任だろう。

 マウンドでの顔つきも変わった。以前は「オレなら抑えられる」という変な余裕みたいなものが感じられたし、笑みを見せることもあった。しかし、昨季春先に2軍落ちを経験し、再び1軍に上がってきてからは表情が引き締まり、笑うこともなくなった。勝負する投手の顔になった。元々いいものを持っている投手だが、精神面でも厳しさを兼ね備えたことが今の飛躍につながっている。

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