「ヤクルト８－１阪神」（神宮球場）

　阪神はチーム防御率１点台を誇る自慢の投手陣が崩壊し、神宮での長期ロードファーストカードを３タテとはいかなかった。今季ワースト８失点の完敗。藤川球児監督は冷静な口調ながら「ゲームとしてはすごく悔しいですよね。こういうゲームはしたくないし」と感情を包み隠すことはなかった。

　約２カ月ぶりの１軍登板となったビーズリーが、立ち上がりから４イニング連続で先頭安打を許す厳しい内容。４回２失点ＫＯという背信投球には「とりあえず今は言うべきではないかな」と直接の言及を避けた。２番手でマウンドへ送り出した門別も期待に応えられず。先頭の投手・奥川の二塁打を皮切りに、村上には一発も浴びて３失点。負の流れを変えることはできなかった。

　「点数差は途中までまだチャンスがある点数だったけど、守りからリズムというのが全くつくれなかった。展開的には攻撃に転じるのが、すごく難しいゲーム展開にはなりました」。反撃ムードさえ演出できず、もどかしさが募った。それでも「みんなで一試合一試合戦ってて、今日は毎イニングヒットを打たれたということで。各個人個人というのはもういいんじゃないですか、今日は」と誰かに責任を負わせることはしなかった。

　移動日を挟んで、唯一負け越している中日と敵地で対戦する。「悔しい気持ちは神宮に置いてね、切り替えて名古屋に行こうかと思います。みんな必死で戦ってる中なので」。気落ちは無用だ。バンテリンドームで盤石猛虎を見せつける。

　◆マジック対象はＤｅＮＡ、巨人の２チームに　阪神は敗れたものの、ＤｅＮＡも敗れたためマジックはひとつ減って「３４」。ただし、ＤｅＮＡに勝った巨人に対しても残り３４勝が必要となり、マジック対象チームは２チームとなった。