阪神・小幡 巨人戦最速勝ち越し弾!球団史上初球宴前に決定 V1号「気持ちよかったです」犠飛で貴重な追加点も
「巨人1-2阪神」(20日、東京ドーム)
値千金の一発と言っていい。阪神・小幡竜平内野手(24)が二回に先制の右越え1号ソロ。四回には右犠飛で貴重な追加点をたたき出した。打撃面で成長著しい若武者が、球団史上初となる前半戦での巨人戦勝ち越しに導いた。2連勝で貯金は今季最多タイの「19」。2位・DeNAとのゲーム差も今季最大の10・5に広がった。この勢いで前半戦最後の一戦も、白星で締めくくろう。
小幡は思い切りバットを振り抜いた。悲鳴と歓声が入り交じる中、打球はぐんぐん伸びる。「あまり打たないので、速く走りすぎましたけど。気持ちよかったです」。白球が敵陣のライトスタンド中段に着弾すると、快足を緩めて余韻を味わった。
「手応えはしっかりあったので、入ってくれてよかった。めっちゃうれしかったです」
早い段階で欲しい1点をもたらした。佐藤輝、大山が凡退し迎えた二回2死。「軌道はわかっていました」と2球連続で来た赤星のカーブを完璧に捉えた。今季1号ソロで先制に成功。くしくも24年3月31日・巨人戦(東京ド)以来のプロ通算3号で大きな1点をもたらしたが、「たまたまです。東京ドームなので入ってくれました」と謙遜しながらはにかんだ。
着実に進化を遂げている。昨季、二塁打は3本だったが、今季はすでに7本をマーク。単打だけでなく長打も打てることが今年の小幡の魅力だ。パワーアップしたわけではない。「後ろからしっかりバットが加速した上で当たれば飛距離も出る」と小幡は鍵となっている意識を明かした。
オフから打撃向上に注力。春季キャンプでは「体の開きが早くならないように。その中でバットを走らせる」ことを心がけた。体の使い方を見直すことで力を無駄なくバットに伝えられるようになった。打球速度も自然とアップし、長打力につながった。
実はこの日の一発は、好感触だったが確信はできなかった。「甲子園のあの当たりを思い出したので」。7月15日、甲子園での中日戦。四回先頭で右翼への大飛球を放つも、浜風に押し戻されて、フェンス手前で好捕されていた。幻の1号とはなったが、証明されていた長打力。そんな光景もフラッシュバックしながら、東京ドームではしっかりとスタンドインさせた。
四回1死満塁では「なんとか事を起こそう」と右翼への犠飛を放ち、貴重な追加点。2打点の活躍で史上初となる前半戦での巨人戦の勝ち越しを決めた。「しっかり3つ勝って終えられるようにまた明日もチーム一丸になって頑張りたい」。一段と頼もしくなった背番号38。前半戦をいい形で終え、後半戦もさらに躍動する。
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