阪神・才木 巨人戦連続完封で伝説に並ぶ 小林繁以来球団日本人右腕46年ぶり偉業へ 「役割を果たせるよう」
7月1日の巨人戦(甲子園)に先発する、阪神の才木浩人投手(26)が30日、ゼロで抑えることを最大のテーマとして掲げた。永遠のライバル球団はリーグ戦の再開後、3試合連続で完封勝利。才木自身は5月20日の伝統の一戦で今季初の完封勝利を挙げており、球団日本人右腕では1979年の小林繁以来、46年ぶりの巨人戦連続完封を目指す。
気温が30度を超える甲子園に、大粒の汗をかきながら調整する才木の姿があった。中13日での先発を控えても、気持ちは変わらない。「先発としての役割を果たせるように、自分のやることをやってという感じですね」。役割とは。やはり、スコアボードにゼロを並べることだ。
相手は巨人。27日にリーグ戦が再開し、3連勝と勢いに乗っている。しかも3試合連続で完封勝利。となると、当然ロースコアの展開が予想される。「ロースコアになっても自分のやることは変わらない。1-0でも5-0でも自分が抑えることは変わらない」。不動心で目の前の打者を封じると誓った。
伝統の一戦は5月20日に今季初の完封勝利を挙げて以来となる。巨人戦での連続完封となれば、球団では22年の伊藤将司以来、史上7人目。そして、球団日本人右腕に限ると、1979年の小林繁以来、46年ぶりという快記録となる。
そんな球団史に残る記録を大先輩の前で見せられれば最高ではないか。1日はレジェンズデーの第4弾として、「バックスクリーン3連発」の3人が来場する。前監督の岡田彰布顧問、掛布雅之OB会長、ランディ・バース氏と打のレジェンドをうならせる投球に期待がかかる。
ただ、前回登板から相手打線もパワーアップしている。最大の変化は丸の復帰。「帰ってきて対戦していない。そこをしっかりって感じかな。上位打線をしっかりと抑えられれば、いいかなと思います」。打率リーグ4位の泉口らにも警戒しなければいけない。
投手陣は伊藤将が6月29日のヤクルト戦(神宮)で完封勝利をマークするなど、一丸で戦っている。本格的な夏が到来して、ブルペン陣の負担も減らしたいところ。才木も暑さ対策は入念に行う考えだ。「年々、暑いですし、そこは一番重要なところだと思う。一番、気を使うところかな」。言葉に熱を込めた。
チームは連勝中。6月は11勝11敗の五分で乗り切った。7月の開幕戦。ここからはセの5球団を引き離しにかかりたい。3位の巨人とは3・5ゲーム差。一気に6・5ゲーム差まで広がる可能性もあれば、0・5ゲーム差まで縮められることもある。大事な初戦を才木で落とすわけにはいかない。
◆巨人戦連続完封 これまで1958年・小山正明、68、69年・江夏豊(68年は2度)、71年・伊藤幸男、79年・小林繁、85年・ゲイル、22年・伊藤将司と6人、のべ8回達成されている。特に79年の小林は江川とのトレードで阪神に移籍して1年目のシーズン、巨人戦に9試合登板して8勝0敗、完封勝ち3試合と圧巻の成績を残した。
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