阪神・森下 V弾!50打点両リーグ一番乗り 「修正」実った54打席ぶり一発 12発全て左方向
「ヤクルト0-2阪神」(28日、神宮球場)
久々の一発で、価値ある勝利を呼び込んだ。阪神の森下翔太外野手(24)が五回に自身11試合、54打席ぶりの左越え12号2ランを放ち、連敗を2で止めた。10日の西武戦(ベルーナ)から続いていたビジターでの連敗も7でストップした。やっと本来の打撃をみせた若き主砲は、両リーグ最速で50打点に到達。ここから再び、打ちまくりたい。
バットとボールが当たる乾いた音。森下はスタンドインを確信したように、豪快なフォロースルーを見せた。美しい放物線を描いた打球は、虎党が埋め尽くした左翼席に突き刺さった。
「少し詰まり気味だったけど、風に乗って、入ってくれてよかったです。ロースコアになると思ったんで、いいところで打ててよかったなと思います」
苦しめられていた左腕を捉えた。0-0の五回、2死二塁の好機で打席に立つと、高橋の直球を捉えた。これが左翼席への12号2ラン。12日の西武戦以来となる、自身11試合ぶり、54打席ぶりの一発だった。「自分のスイングが、最近全然できていなかったので、とにかく自分のスイングをすることを心がけました」。久々に納得のいく一振りができた。
森下が日々、繰り返し口にする「修正」は、この日の試合前練習でも行われていた。フリー打撃中、詰まったボテボテのゴロもあれば、間合いが合わずに空振りする場面もあった。それでも真剣な表情で、何度も構えを確認。最後の一振りでスタンドにたたき込み、試合に向かっていた。
そして結果に表れた。初回の第1打席、コースに逆らわない打撃で右前打を放った。続く打席でも右飛に倒れたが、決して強引にはなっていなかった。「ずっと修正してきて、なんとか結果として出てくれた。継続的にできるように頑張ります」。前夜まで、一時19打席連続無安打もあったが、6試合ぶりのマルチ安打と状態は少しずつ上向いてきた。
これで打点は、試合前の時点で並んでいた佐藤輝を突き放し、両リーグ単独トップとなる51になった。ただ、2-0の七回には、2死二塁の好機で三振に倒れた。「まだまだ打てる場面が多いんで、積み重ねられるように頑張ります」。現状に満足することはなく、さらなる高みを目指す。
ビジターでの連敗を7で止め、打のヒーローは「しっかり明日勝って、甲子園に戻りたい」と力強く宣言した。勝てば一時、7連敗など苦しんだ6月を勝率5割で終えることになる。人工芝のグラウンドレベルでは40度を超えた猛烈な暑さの中、神宮に集まったファンからは、大活躍をたたえ「森下」コールの大合唱だった。
◆森下、今季全12本塁打が左方向 森下の本塁打の特徴は左方向に多い点で今季12本塁打は全て左方向。また、過去2シーズンも、2023年が左翼=5本、左中=2本、中堅=1本、右中=2本。24年が左翼=10本、左中=5本、中堅=1本。
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