「阪神１－２ソフトバンク」（２０日、甲子園球場）

　阪神先発の村上頌樹投手がソフトバンク・モイネロと息詰まる投手戦を展開。初回に１点を先制されたが、立ち直って追加点を許さず、８回を投げ切り１失点。元阪神ＯＢでデイリースポーツ評論家・福原忍氏はその要因に坂本誠志郎捕手の導きを挙げ「僕の頭にはなかった配球」を分析した。

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　残念ながら試合には負けてしまいましたが、本当にいい試合を見せてくれたなと思います。

　初回１死満塁から、三遊間への打球に飛びついた小幡選手。惜しくも併殺は奪えませんでしたが、あのプレーがなかったら１点で済んでいたかどうか分かりません。

　二回無死二塁の場面でも、センター前に落ちようかというライナー性の打球に近本選手が前進してダイビングキャッチ。飛び出していた二塁走者を刺して併殺を取りました。この２つのプレーがあって、村上投手の調子は上がっていきました。

　驚いたのは四回２死二塁で牧原大選手を迎えた場面です。フルカウントから内角高めの真っすぐで空振り三振を取りました。普通ならスライダーを選択すると思われる局面で、一塁が空いていたこともあるのかもしれませんが、僕の頭にはなかった配球です。

　村上投手に確信的なものがあったのかもしれません。ですが、前日の試合でデュプランティエ投手から「配球の天才」と言われた坂本捕手の好リードだったと思いますし、あの球が今後使えるのであれば、投球の幅がさらに広がるはずです。