阪神 中軸そろい踏み!初回森下「泥くさく」チーム38イニングぶり適時打 ホーム1勝「すごくホッとしています」

 1回、同点2点適時打を放つ森下。投手・高橋宏(撮影・中田匡峻)
 1回、二塁打を放つ佐藤輝(撮影・西田忠信)
 1回、中前打を放つ大山(撮影・中田匡峻)
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 「阪神6-3中日」(11日、甲子園球場)

 今季初めてのヒーローインタビューで、待ち望んだ第一声は殊勲の4番だ。銀傘に大歓声が響く。「ホームで1勝できた。すごくホッとしています」。2点を先制された直後、中日のエース・高橋宏から奪った5連打、4得点。チーム38イニングぶりの適時打は、阪神・森下のバットから生まれた。

 「内容は全然でしたけど、先制された直後に追い付くことができた。結果が全てだと思っています」

 誇らしく振り返ったのは初回の打席だ。1死から中野、佐藤輝の連打で二、三塁の好機。4番は2-2から「全部食らい付く感じでした」と、5球目のスプリットをフルスイングで捉えた。

 芯を外れバットの先だったが振り切った分、フラッと上がった打球は二塁手の頭上を越えた。「泥くさく」と表現した同点適時打。「本当は自分の打撃をして、しっかり打ちたいけど」と理想を求めるが、チームの勝利に「芯で捉えたヒットじゃなくても得点が取れたら、それだけでチームにとってプラスに働く」と価値ある一打を喜んだ。

 創設90周年の節目を迎えた阪神の110代4番。前後を打つ佐藤輝、大山の存在に「やりやすさはある」と背中を押されながら、「自分が打たないとチームにも迷惑がかかる。打って当然という形で常日頃準備している」と自覚を語る。勝利で報われる稼業。満員のスタンドに誓った。「まだまだですけど、期待しておいてください」。4番は泥くさくバットを振る。

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