阪神・工藤 158キロ出た!新人一番乗りで上々1回0封 藤川監督も評価「球の強さあった」

 「練習試合、阪神0-11広島」(16日、バイトするならエントリー宜野座スタジアム)

 鍛え抜かれた体から解き放たれる球に、スタンドはドッと湧いた。育成ドラフト1位の工藤泰成投手(23)=四国ILp徳島=がデビュー戦で158キロを計測。自身の最速159キロには届かなかったが「今までやってきたことを出すのが目標だった。しっかり出せたかな」。新人一番乗りのマウンドで6球に全ての力を注いだ。

 出番は八回。11失点と投手陣が苦しむ中での登板だった。「本当に緊張感があった」。スタンドには今キャンプ最多の1万2500人。両軍ベンチにはテレビで見たことがある人がいる。必然的に力が入る状況だが、必死に腕を振った。

 先頭は1軍経験豊富な末包。「意識して投げた打者の一人」。初球は156キロの直球で空振り。そして2球目。球威で押し込み、右飛に仕留めた。スコアボードのスピードガンは「158」を表示。「おぉ」とファンをうならせた。

 続く仲田に中前打こそ浴びたが、二俣は155キロで遊飛。渡辺にはカットボールを見せて、154キロで中飛と真っすぐで押して押して押しまくった。「自分の強みである真っすぐで押せたというのはいいところかな」と1回1安打無失点。上々の“プロ初登板”に首脳陣や他球団スコアラーも声のトーンが上がった。

 藤川監督は「球の強さはありましたよね」と評価。安藤投手チーフコーチは具志川からの推薦があったことを明かし、「初めてにしてはいいものを見せてくれた。球速は彼の一番の魅力。あれだけの投球をしてくれたら可能性はある」と次回登板も示唆した。巨人の真田スコアラーは「球が強いですし、支配下になる可能性は十分にあると思います」と警戒した。

 まだ背番号は3桁。それでも、今年の目標は大きい。「支配下は通過点で、1軍の公式戦で投げるのが目標」。チームメートは「マッチョマン」と呼んでくれた。工藤の体には筋肉も夢も詰まっている。

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