阪神ドラ1・伊原は「ダイナミック」 中田良弘氏が投球フォーム解説「非凡な投手」

 阪神のドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が21日、春季キャンプのメンバーの振り分けで1軍の宜野座組スタートが決定した。阪神OBでデイリースポーツ評論家の中田良弘氏が投球フォームを解析。「バランスの良さと豪快さが共存」と期待を寄せた。

  ◇  ◇

 まず一連の写真を見渡すと「ダイナミック」、「真上から投げ下ろす」という印象を受ける。上背は高くないと聞くが、それを補ういいフォームに見える。

 その豪快さを引き出しているのが写真⑦に見られる、しっかりと胸を張って投げられている部分や、同⑨で体重がしっかり右足に乗っているところだろう。

 しかも、写真⑩、⑪とフィニッシュまでいっても、右足のつま先が三塁側に開かない。それどころか捕手に向かったラインよりなお内側(一塁側)を向いている。

 下半身をしっかり締めながら、上半身を使うという、いわゆる「捻転差」を効率よく生み出している証しであり、相当、足腰が強くないと難しい。

 しかも最後はとてもきれいに、右足一本で立てている。腕の位置がばらついているようではできないことで、常に同じフォームで投げられるからこそ。これは制球力につながっているはずだ。

 写真だけで判断すれば④の左手が早くグラブから離れ、握りが見やすいかも、という部分や⑦、⑧で少し腕が体の遠くを通っているように見える(=故障しやすい)ところなどは、改善の余地があるかもしれないが、実際に見れば印象が変わる可能性もある。

 いずれにせよバランスの良さと豪快さが共存する、非凡な投手であることは伝わってくる。

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