阪神・大山 神風吹いた!逆転V打が左翼前にポトリ「浜風が味方してくれた」スタンドため息→大歓声に

 「阪神4-3ヤクルト」(28日、甲子園球場)

 ラッキーセブンに吹いた“神風”が猛虎の背中を押した。1点を追った七回2死一、二塁。阪神・大山悠輔内野手(29)が放った飛球が浜風に揺られて宙を舞うと、ヤクルト・サンタナのグラブから逃げるように芝生に弾んだ。連勝を呼び込む逆転の2点適時打となり、貯金は今季最多の「5」。たくさんの子どもたちが詰めかけた甲子園で、最高の結末を導いた。

 勝利への執念が白球に乗り移った。浜風が神風と化す。舞い上がった飛球は外野芝生にポトリ。虎党のため息が一瞬にして大歓声へと変わる。大山が逆転の2点適時打で連勝に導いた。

 「本当に浜風が味方してくれたのでよかった」

 1点を追う七回だ。2死から中野と森下の連打で一、二塁となった好機で打席へ。ヤクルト・大西の2球目のスライダーを捉えると、左方向への高い飛球に。スコアボードの上にある球団旗は右から左へなびき、落下地点は左翼の定位置よりも少し手前かと思われた。

 だが、甲子園上空には特有の風が吹いていた。遊撃・長岡は早々に追うのをやめ、左翼・サンタナに任せたが、飛球は流されるのではなく、どんどん本塁側に押し戻されて遊撃後方に落ちる。その間に二走・中野に続いて一走・森下も生還し、試合をひっくり返した。

 聖地の風にも助けられ、超満員のスタンドを沸かせた一打。「これが野球なんだなって改めて思いましたし、何があるか分からない。改めて怖さというのを知った。守備側になったら、そういうこともあるというのも一つ分かったので。勝ってそういうことを気付けたっていうのは、すごいいいことだと思います」と結果に満足せず、冷静に状況と向き合った。

 諦めない姿勢、勝利への強い意思が勝機を高めているのは違いない。目の前の一戦に、その日の全力を注ぐ主砲。パワーを蓄えるために、自宅で愛猫に癒やされ、愛妻が作る料理で体調万全だ。「みそ汁を毎日作ってくれるんですけど、飽きることが一切ないです。逆にもうないの?みたいな。きのこ類とか入れてもらってますね。本当に毎日出てきても飽きることないんで」と感謝する。

 チーム全員が一つになり、つかんだ勝利。貯金は今季最多の5となり、首位を死守し、5カード連続で負け越しなしとなった。「全員が勝ちに向かっている成果だと思います。ベンチでいつも糸原さんだったり、原口さんが率先して盛り上げてくれる。そういう方たちに負けないようにやっていきたい。もっともっと一丸となって。試合に入れるように、そして勝てるようにやっていきたい」と大山。歓喜の瞬間まで、団結した猛虎が進撃を見せる。

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