阪神・大山狙って右へ4発 1球ごとにテーマ変え4番の打撃 「気持ち良く打つだけでは1年間戦えない」

 「阪神春季キャンプ」(7日、宜野座)

 派手な打球ばかりではないが、バットの芯で確実に捉えていく。広角に打ち分け、阪神・大山悠輔内野手(29)のスイングには意図が感じられた。「打撃に入る前に自分のテーマを決めて、1球1球無駄にしないように」。ランチ特打では100スイングで9本の柵越え。その内、4本を右翼へ運んだ。

 時折、小雨も降る中、バットの乾いた音が響き渡る。「気持ち良く打つだけでは1年間戦えない」。強振して、柵越えを狙うわけではない。1球ごとに体の使い方やバットの出し方、タイミングなど、キリがないほどテーマを変えていた。

 この日は打撃投手を相手に53スイングで3本のアーチ。直球マシンを相手にすると、中堅から右方向へと意識が向いた。「自分がどういう打ち方をしたか、そのコースをどこで捉えられたか、確認したいところでもある」。4本も右翼へ放り込んだが、柵越えよりも結果までの過程を重要視。「柵越えが全てではない」と冷静に分析した。

 昨季は全試合で4番を任された。それでも、自身の成績に満足はしていない。「もっとできると思っている。若手の勢いに負けないように、僕もいい勢いをもってやりたい」。球団史上初の連覇へ、虎の4番としての強い決意を固めた。

 11、12日には紅白戦が控える。実戦に向けて、フリー打撃での意識も変わる。「カウントやランナーがどこにいるか、試合が近づくにつれて(想定して)やっていきたい」。時間をかけて、自分の打撃を見つめ直している。「今しかできないことがあるので」。主砲としての責任と自覚がさらなる高みに導く。

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