日本将棋連盟と阪神甲子園球場は１３日、甲子園で会見を行い、２０２４年にそれぞれが１００周年を迎えることを記念して、１２月８日に甲子園で藤井聡太八冠（２１）と羽生善治九段（５３）が対局することを発表した。

　９月８日に創立１００年を迎える日本将棋連盟と、８月１日の開場１００周年へ記念事業を行っている甲子園球場の意見が一致し、コラボが実現。将棋界のスターによる対局が、野球の聖地で行われることになった。

　日本将棋連盟会長の羽生九段が会見に出席。公式戦などで多忙な藤井八冠のスケジュールに調整がついたことで対局が実現したという。「甲子園球場さんが将棋連盟と同い年というのにご縁も感じた。ここで将棋をできるのは光栄」。小学生時代は野球を楽しんだといい、この日初めて足を踏み入れた甲子園に感激した様子だった。

　甲子園の向井格郎球場長によると、甲子園で対局が行われるのは、１９４８年１０月の松田辰雄八段と大山康晴八段による早指しの公式戦以来、７６年ぶり２度目だという。当時はバックネット裏にやぐらを組んで対局。約３万５０００人が集まったが、ビジョンがなかったためグラウンドに白線を引いて、人間が駒となって動き、将棋盤を表現したという。

　今回の対局はスイートルームの貴賓室で開催する方向で調整中。スタンドには観客を入れて、バックスクリーンのビジョンで公開される予定だ。

　また、同球場長は岡田監督がアマ三段の腕前を持つなど将棋好きであることを把握済み。「これからですが、機会があれば甲子園球場としてもうれしい」とゲストとして招待する可能性も明かした。