阪神ドラ1下村 青学魂で“負けてたまるか” 新年の誓い「勝」 負けたくないこと「全部です」

 地元・武庫川の河川敷を走り込む下村(撮影・田中太一)
 色紙に「勝」と記した下村
 自転車で登場した下村
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 俺も「負けてたまるか!大作戦」や!阪神ドラフト1位の下村海翔投手(21)=青学大=が2日、地元・西宮市内の河川敷で自主トレを公開し、約1時間ランニングなどで体を動かした。今年の目標を漢字一文字で「勝」としたため、自分、他の選手、登板試合など何事も勝ちにこだわることを誓った。そのために一年間戦い抜く「けがをしない体作り」を重視し、取り組んでいることも明かした。

 新年一発目の下村は大勢の報道陣の前に、さっそうとママチャリで登場した。「いよいよだなって」。小学生時代に通ったグラウンドがあり、よく走りにも来たなじみ深い武庫川の河川敷で2024年をスタート。そして色紙に迷いなくしたためたのは「勝」だった。

 「やっぱり負けたくないので。何事も勝ちにこだわって、向上心を持ってやっていきたい」

 くしくもこの日、箱根駅伝で往路優勝した青学大・原監督が掲げているのが「負けてたまるか!大作戦」。「負けたくないことですか?基本的には全部です」と下村も“青学魂”を見せた。そして一番に挙げたのは「自分に勝つ」こと。「甘えそうになるところをどう打ち勝っていくかという意味で(勝を)選んだ」。最大の敵は自分。プロ1年目、つらい時こそ、悔しい思いをした投球などを思い出し、自らを奮い立たせて乗り越えていく。

 もちろん試合でも勝ちにこだわる。「対戦する以上は負けたくない」と他の選手にも闘志メラメラだ。プロでも希望するのは先発。球団のドラ1右腕が1年目に、初登板で初先発し、初勝利を挙げれば史上初となる。同じ「19」を背負った藤浪も成し遂げられなかった偉業。「投げる試合は全部勝ちたい」とどん欲な姿勢で金字塔も打ち立てていく。

 白星を積み重ねていくためにも取り組んでいるのが、1年間戦い抜く「けがをしない体作り」だ。大学時代に右肘の手術を行い、苦しいリハビリ期間を経験したこともあり、思いは強い。また、青学大のOBであるヤクルト・石川やオリックス・杉本から受けた教えでもある。

 そのためにも、現在はトレーナーからの指導も受けながら、ストレッチに注力している。1年間の疲労が蓄積し、狭くなった可動域を改善するため、特に肩や肩甲骨周りを重視。朝と夜は必ず行い、テレビを見ながらなど、隙間時間も活用している。

 いよいよ入寮も目前に迫り、プロ野球人生が始まる。「自分の生きる道をしっかり探して。やるべきことをやって。『勝』っていう字を選んだので少しでもそれをたぐり寄せられるように、一生懸命頑張りたい」。負けてたまるか!の精神で最高のルーキーイヤーにする。

 ◆阪神新人の初登板初勝利 ドラフト順位に関係なければ、近年では2023年の4月1日・DeNA戦(京セラ)で富田蓮が8番手で登板して1回無失点で。現在もプレーする選手では青柳晃洋、岩崎優、高橋遥人も記録。過去には1936年の藤村富美男、59年の村山実らも記録している。

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