【岡義朗氏の眼】チャンスで流れ引き寄せられなかった阪神
「SMBC日本シリーズ2023、オリックス・バファローズ5-1阪神タイガース」(4日、京セラドーム大阪)
第6戦が行われ、阪神はオリックス・山本に完投を許して敗戦。対戦成績は3勝3敗のタイとなり、5日に行われる第7戦の勝者が日本一の座に就くことになった。デイリースポーツ評論家・岡義朗氏(69)は阪神の「二回の攻撃」がキーポイントになったと指摘した。
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短期決戦では、自軍に流れが来た時に、いかにそれをしっかりとつかんで、離さないようにするかが勝敗のカギを握っている。
ポイントとなったのは二回の攻撃だ。阪神はノイジーの本塁打で先制。さらに連打で1死一、三塁と山本を攻め立てたが、ここで木浪が見逃し三振に倒れた。アウトになるにしても、せめて最後はバットを出せなかったのか。こういうアウトのなり方は、チーム全体に精神的なダメージが残ってしまう。
さらに1点を追う四回1死一、三塁の場面では、坂本が初球にセーフティースクイズを試みたが、ファウルとなり、最後は空振り三振。この回も得点できなかった。木浪も坂本も紙一重の結果ではあったが、このチャンスをものしておけば、山本を一気に打ち崩せたかもしれないし、試合の流れも阪神に傾いていただろう。
これで3勝3敗の五分となった。流れはオリックスに傾いているように見えるが、勝負のカギを握るのは、この試合でもそうだったように1球、そしてワンプレーをものにできるかどうかにかかっている。阪神としてはそこを教訓にしつつ、しっかりと気持ちを切り替えて臨んでほしい。
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