阪神・岡田監督 屈辱「8-0返し」食らった 「レフトから見れるんか」ファウル判定怒りの猛抗議 「甲子園帰ってからや」

 「SMBC日本シリーズ2023、オリックス・バファローズ8-0阪神タイガース」(29日、京セラドーム大阪)

 「SMBC日本シリーズ2023」は第2戦が行われ、38年ぶり2度目の日本一を目指す阪神は昨年の覇者オリックスに「8-0返し」を食らい、1勝1敗のタイとなった。試合後に「1勝1敗でええと思ってたけど」と明かした岡田彰布監督(65)は「甲子園帰ってからや」と31日からホーム・甲子園球場に舞台を移して行われる第3戦以降へ気持ちを切り替えた。

 前夜の大勝から一転、第2戦は同スコアでの大敗だ。京セラドームには虎党のため息が漏れた。珍しい逆転現象に、岡田監督は苦笑いするしかない。

 「もう1つはなあ、1勝1敗でええと思ってたけど、えらい極端な2試合になったけど(笑)。別にしゃあない。もう勝ち負けだけよ、勝った負けたや」

 先発・西勇が誤算だった。シーズン終盤の調子の良さを買って第2戦を託したが、三回には自身のけん制悪送球からピンチを広げ先制点を献上。四回は2死走者なしからの四球後に集中打を許して3失点。「2死から四球であれやらなあ。4連打か、(中継ぎ)用意してなかったよ。ホンマ」。イニング途中で交代を告げざるを得なかった。

 「結局、ずうっと森下がキーになってるからな。初回にしても何でゴロ打たんのやろなあ。あれで流れが変わってしまうもんなあ」

 試合後、名指しで指摘したのは森下のブレーキだ。初回1死一塁でフルカウントから一走・中野を走らせたにもかかわらず、右飛に倒れるなど4打数無安打。2番・中野の3出塁を生かせない。「昨日、今日と初回でガクッとくる」と苦言を呈した。

 唯一盛り上がったのは指揮官の猛抗議だった。初回1死一塁から森の一ゴロを大山が二塁へ転送し、併殺完成と思われた。だが市川球審の判定はフェア、福家一塁塁審の判定はファウル。責任審判の嶋田から「協議の結果、ファウルとしてプレーを再開」と説明があると、怒りの形相でベンチを出て詰め寄った。

 「ベースまでは主審の判断ちゃうの?ルールは。シリーズやから何も言わんかったけど、協議て初めて聞いたわ。そんなルール、野球やってて初めて聞いたわ」

 後味の悪さは残ったが、関西シリーズは1勝1敗のタイで第3戦の舞台は本拠地・甲子園に移る。「8-0」と背番号80のスコアが続き「番号的には良かったなあと思ったよ、ちょうど」とニヤリ。「まあまあ甲子園に帰ってからや」と切り替えた。地鳴りのような声援を味方に虎の強さを取り戻す。

 ◆屈辱の「8-0」返し… 第1戦の完封勝利球団が、同スコアで第2戦に完封負けを喫した例は日本シリーズ史上初。なお第1、2戦に限らなければ中日と西鉄が対決した1954年。第2戦=中日5-0西鉄、第3戦=西鉄5-0中日の例がある。

 ◆ビジター球団○●=日本一64% ビジター球団が第1戦で先勝、第2戦で敗戦したケースは過去に14度。その内、日本一は9球団で64%となる。ただ一方で、過去73度の日本シリーズで1勝1敗となったのは、ビジター球団に限らず、引き分けのケースも含め34度。そのうち先手を取ったチームの日本一が16度で追い付いた球団が18度。後者がやや優勢となっている。

 ◆公認野球規則8・03(c) 一つのプレイに対して、2人以上の審判員が裁定を下し、しかもその裁定が食い違っていた場合、球審は審判員を集めて協議し、その結果、通常球審が、最適の位置から見たのはどの審判員であったか、またどの審判員の裁定が正しかったのかなどを参酌して、どの裁定をとるかを決定する(一部抜粋)」とあり、今回、審判団はこの規則にのっとり判定を下したと思われる。

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