阪神「紙一重やと思うよ」を象徴した岡田監督の姿 65歳でも変わらぬ勝負師の顔 第1次政権時代をほうふつ 

 7回、桐敷(47)が堂林を空振り三振に斬り、手をたたきながらほえる岡田監督(20日撮影)
 4回、坂本の勝ち越し適時打に声を上げる岡田監督(左)と水口コーチ(20日撮影)
 「ピーヤ55」と記されたピンクのグラブを見つめる岡田監督(20日撮影)
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 「JERA CSセ・ファイナルS・第3戦、阪神タイガース4-2広島東洋カープ」(20日、甲子園球場)

 試合後、3連勝で日本シリーズ進出を決めた阪神・岡田監督は「紙一重やと思うよ。守り勝ちやな。はっきり言うて」と広島との戦いを振り返った。それはベンチの岡田監督の姿が象徴していた。

 第3戦、指揮官は何度もベンチで手をたたき絶叫した。五回、大竹が上本を空振り三振に仕留めてピンチを脱出したシーン。そして七回、自ら「投のMVP」に推した桐敷が堂林を空振り三振に仕留めた場面。その瞬間、鬼気迫る表情で吠えていた。

 ファンの間では岡田監督第1次政権時代、同じように気迫の表情で采配を奮う指揮官の姿が退任後も長く語り継がれてきた。11月には66歳を迎えるが、今も変わらない勝負師の顔。それをのぞかせたほど、阪神にとっては厳しい戦いだったと感じる。

 「紙一重」を勝ちきった「守りの野球」で相手に流れを渡さなかった。第3戦は初回に木浪の好プレー、八回にはノイジーの好スロー、中野のダイビングキャッチ、そして森下のスライディングキャッチと守備力の差が広島との勝敗を分けた。

 日本シリーズ開幕はちょうど1週間後。38年ぶりとなる日本一へ、岡田監督は「また応援お願いします」とファンに要望した。

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