阪神・岡田監督 新井監督の“先制口撃”に「俺は受けるよ」 “高校野球のように”発言も「金属バットはあかんで」
プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)は18日にセ、パ両リーグのファイナルステージが開幕する。セは18年ぶりにリーグを制した阪神が、レギュラーシーズン2位から勝ち上がった広島と甲子園球場で対戦する。阪神は17日、同球場でナイター練習を行い、最終調整した。岡田彰布監督(65)は新井貴浩監督(46)の“先制口撃”に対して「俺は受けるよ」と堂々の“横綱相撲”を宣言した。
泰然自若としたたたずまいに王者の風格が漂った。日が沈んだ甲子園。CS開幕を控えた最後の練習を見届けた岡田監督は、聖地を照らすカクテル光線を浴びながらアルプス席に腰を下ろした。
「(気持ちは)そんなに高まってない。高まってもしゃあないやろ。もう、準備はしたからな。これでゲームでどう出るかは、プレーボールかかってみんと分かれへんよ」
対する広島はファーストステージを2連勝で勝ち上がった。挑戦者の勢いに対し、受け身に回ってのまれることは避けたいが、虎将の考えは違った。「受けなしゃあないやんか。俺は受けるよ。こっちは受け身で待ってるんやからさ。どう考えても向こうは勝ち抜いて、勢いはついてるいうことは当たり前のことやから。だから、こっちは受けるいうことや」。どっしりと構え、受けて立つ覚悟だ。
「高校球児のように戦う」という新井監督の言葉を受けて、岡田監督は「金属バットで打てんやろ。それだけ心配やわ。高校野球する言うから、金属バット持ってくるんちゃう。金属バットはあかんで」と余裕の返しで笑いを誘った。
敵将はこの日「リスク上等でむちゃくちゃにやらないといけない場面が出てくる」と奇襲を予告する“口撃”も行ったが、虎将は「そうなるやろなあ。ミーティングの時にみんなに言うたよ。『何やってくるか分からん』ていうかな」と想定済みを強調した。
シーズン最終戦(4日)から約2週間。フェニックス・リーグ(宮崎)に1軍選手を派遣し、実戦感覚を取り戻してきた。最終調整では、久々のナイターに備えて午後6時過ぎからシートノックを敢行した。内野の飛球処理から始め、約20分間にわたって入念に打球を確認した。秋が深まるにつれて、いつもの浜風とは風向きが変わっており、指揮官も「だいぶフォロー(追い風)になっているよなあ」と収穫を口にした。
決戦を前にしても「普通にやるいうことだけよ。今さら変わった野球なんかないよ」と最後まで落ち着き払っていた。野球を知り尽くした百戦錬磨の勝負師が、日本シリーズまで一気に駆け抜ける。
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