阪神・杉山オーナー 短期決戦で選手の成長に期待大 「極度の緊張感の中で大一番。これが不可欠」
虎戦士よ、短期決戦でさらに強くなれ-。阪神は18日から始まるCSファイナルSで14年以来9年ぶりの日本シリーズ進出を目指す。杉山健博オーナー(64)は9月に行われた合同取材で「(選手が)さらに伸びる、成長すると思っている。わがタイガースの選手が成長するために、そういう場を大いに生かしてほしい」とポストシーズンの効果を期待していた。
杉山オーナーは「戦う以上は頂点を目指して、最善を尽くしてほしい」と願いつつ、「そんなに簡単なことではない」と短期決戦の難しさも理解している。CSが導入された07年以降、阪神は2位で7度進出しながら3位チームに敗れる“下克上”を5度許している(20年は新型コロナウイルスの影響で開催中止)。「勝負は時の運というところもあって、強いチームが必ず勝つかというと、決してそうではない」という杉山オーナーの言葉は真理を突いており、2位の広島に11・5差をつけるなど圧倒的な強さでリーグ優勝を飾った今季でさえ、気を抜くことはできない。
ただ、現在の猛虎は若く“伸びしろ”を秘めたチームでもある。杉山オーナーは「若いチームにとって重要なのは着実に成長していくということ。一人一人が成長し、チーム力も高まる」と力を込めた。WBCや高校野球を例に挙げ「成長するには大きな舞台で、極度の緊張感の中で大一番を戦う。これが不可欠」と持論を述べた。
侍ジャパンに名を連ねた中野は全試合フルイニング出場を達成し、自身初となる最多安打のタイトルを獲得した。一戦必勝の短期決戦を経験することで、大きく飛躍を遂げる選手がさらに出現するかもしれない。そして日本一を成し遂げた先には、黄金時代の幕開けが見えている。
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