阪神・門別 登竜門駆け上がる! 30日・広島戦初先発初星なら高卒新人40年ぶり快挙 「応援も打線も封じ込める」
阪神ドラフト2位・門別啓人投手(19)が30日・広島戦(マツダ)でプロ初先発することが28日、決まった。甲子園で行われた投手指名練習に参加した左腕は、同じ広島が相手だった15日のプロ初登板の経験を生かし、鯉党の“声援封じ”を画策。広島打線も沈黙させて、球団では1983年の御子柴進以来40年ぶりとなる、高卒新人初先発初勝利を目指す。
15日に広島戦(マツダ)の中継ぎで、1軍デビューを果たした門別。3回3失点ながら収穫も多かったマウンドから半月、次は先発としてチャンスが巡ってくる。「前回は先発じゃなかったけど失点してしまったので、今回は失点しないで終えるように頑張りたい」と反省も踏まえて、力を込めた。
初登板では最速150キロを計測したが、「真っすぐで押せなかった。真っすぐで押して、自分の持ち味を最大に出しきれるように」と課題を説明した。22日のウエスタン・ソフトバンク戦(筑後)では、上での学びから修正を加えて先発6回無失点。「ランナーが出てからコースをしっかり狙っていくというところを、もうひと段階意識して無失点。そういうところを1軍につなげていければ」と初星への戦略を練った。
投球術以外にも、初登板から感じ取ったことがあった。「(広島の)打線というよりは応援がすごかった。雰囲気にのまれた部分もあるし、応援で打線に火が付いた感じもある」。赤く染まるであろう敵地での心構えはできており、「応援も打線も封じ込めるピッチングをしたいなと思います」と好投でマツダを黙らせるつもりだ。
新人に先発を任せる岡田監督も「そら、もう期待感よ」とニンマリ。前回はリリーフで3回だったが、「先発で自分がゲーム作るとゆうかな、そういうピッチングをなあ。もう最低でも5回はな、投げさす」と明言した。
高卒新人がプロ初先発初勝利を挙げると、球団では御子柴以来、40年ぶりの快挙となる。「登板するからには初勝利を?」と聞かれた左腕も「はい」を3度繰り返して、勝ちへの渇望を示した。シーズン最終盤で訪れた見せ場。18年ぶりのリーグ制覇を支えた分厚い投手陣に、近い将来割って入る可能性を示して、ルーキーイヤーを締めくくる。
◆門別 啓人(もんべつ・けいと)2004年7月10日生まれ、19歳。北海道出身。183センチ、86キロ。左投げ左打ち。投手。東海大札幌から22年度ドラフト2位で阪神入団。今季ウエスタンは12試合で2勝2敗2セーブ、防御率2.78。1月の入寮時は他界した妹の名前を刺しゅうしたグラブを持参。
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