阪神・佐藤輝 虎新人史上初の3年連続20号 “アニキ”の背中憧れヒーローに「僕史上、一番最高な日」

 6回、センターバックスクリーンへ2ランを放ち、ダイヤモンドを回る佐藤輝
 フラッシュを浴びながら引き揚げる佐藤輝
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 「阪神タイガース4-3読売ジャイアンツ」(14日、甲子園球場)

 これまでの野球人生を思い返しても、こんなにうれしかった一日はない。そら悲願のアレやもん。阪神・佐藤輝明内野手(24)は爽やかに笑っていた。「間違いなく僕史上、一番最高な日ですね」。超満員の甲子園で今まで以上に受けた大歓声。何もかもが最高だ。

 新人から左打者で史上初となる3年連続20発に王手をかけて迎えた一戦。試合前「アニキ」的存在と慕う糸井SAから「今日で20号決めろよ、優勝や」とハッパをかけられた。1点リードの六回2死一塁。赤星の外角変化球に体勢を崩されながら、バックスクリーンへ運んだ。価値ある20号2ラン。ベンチを飛び出したナインとハイタッチを繰り返した。

 少年野球をしていた幼い頃、佐藤輝が夢中になっていた本がある。「金本知憲 心が折れても、あきらめるな!」。何度も読んだ一冊だ。阪神のスター選手だった金本氏がかつて打席に入る前、ダウンスイングをしてから入るルーティンをマネしていたこともある。

 「ホームランバッターと言えば金本さんでしたからね」。同じ左打者で優勝した05年に40発を放ったこともある“アニキ”の背中に自然と憧れた過去があった。そして今は同じタテジマのユニホームを戦闘着に袖を通し、同じV戦士に。金本のように子どもたちに憧れられるヒーローだ。

 大砲としてのプライドか、昨季からずっと強く意識してきたのはヤクルト・村上だ。1歳下のスラッガーは22年に56本塁打を達成。「そりゃ僕も57本塁打は打ってみたいっす。でも、まずは30発のハードルを越えないと」。まだ成長途上。飽くなき向上心を持つ。なりたい自分を思い描きながら、猛虎打線の中心として戦っていた。

 優勝の瞬間、目に飛び込んできたのは大山ら先輩が涙する姿。「こみあげてくるものが僕以上にあったと思う。本当、すごいいい先輩たちに囲まれて優勝できた」。大好きな仲間と駆け抜けたリーグ優勝。一生誇れる1ページが胸に刻まれた。

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