【佐藤義則氏の眼】阪神・村上の“完璧”な投球内容 勝敗を分けた制球力
「東京ヤクルトスワローズ2-4阪神タイガース」(1日、神宮球場)
阪神は森下翔太外野手がプロ入り初の1試合2本塁打と活躍。投げては村上頌樹投手が7回3安打無失点の好投で9勝目を挙げ、連敗を3で止めた。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏は勝敗を分けた村上の制球力を高く評価した。
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3連敗で迎えた一戦。「村上と森下の2人に尽きる」という試合だった。ピッチングに「完璧」という言葉はないのだが、それくらい打たれる要素がない内容と言える。彼の良さは球のキレと制球。この日は特にベースの両サイド、際々に投げられたことが勝因だ。
序盤、球審のストライクゾーンが外角に広かった。打者24人に対し、17人に初球ストライク。カウントを有利に進めることで打者は後手になってくる。「ここは取ってくれる」と察知して、投げきれる制球力が勝敗を分けた。一方、森下に甘い球を痛打されるなど、ヤクルトのロドリゲスは投げきれなかった。
攻撃では三回、先頭の近本が四球を選び2得点につなげた。昨年の四球数が「18」だった中野も今年は「50」ある。打率、本塁打数で巨人に負けているが、四球数と得点はリーグトップ。1、2番が110を超える四球を奪い、打率も3割近いのだから強いはずだ。この日の村上は無四球で、チームとして「四球=安打」の意識徹底が首位の要因と言える。
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