【藤田平氏の眼】阪神・伊藤将 打者の心理読み見事に裏をかいた

 「横浜DeNAベイスターズ0-2阪神タイガース」(20日、横浜スタジアム)

 阪神が伊藤将司投手(27)の投打にわたる活躍で完封勝利。優勝マジックを1つ減らして26とした。デイリースポーツ評論家・藤田平氏(75)も「伊藤将司に尽きる」と左腕を絶賛。加えて相手先発のバウアーに対する攻撃面についても「采配の幅が広い」とうなった。

  ◇  ◇

 伊藤将が投げ、打って勝った。まさに「伊藤将司に尽きる」という試合だった。奪三振は3。数字が表しているように、打たせながら野手もよく守った。打者の心理を読み、見事に裏をかいた投球。今年一番の内容だった。

 攻撃では二回の木浪、四回の伊藤将とともにカーブ後の直球を狙い打った。先乗りスコアラーからのデータも含め、ベンチの対策が実ったとも言える。

 岡田監督は二回、坂本にセーフティースクイズ、三回には森下の打席でエンドランを指示。好投手のバウアーに対し、これまでとは違う攻め方をした。選手任せではなく、ベンチもいろんな手を使って、相手を崩しにいく。采配の幅が広い。奥深い試合でもあった。

 加えて勝負が早いバウアーに対し、大山、佐藤輝、木浪ら仕掛けの早い打者が打った。伊藤将も初球ストライクをスイングしたことで奏功した。一方で近本、中野は比較的球を見極める。四球を選ぶ技術のある選手たちだが、バウアーはあまり四球を出さない投手。このタイプの投手は積極的に打ってもいいだろう。終盤の大事な一戦、CSで対戦が予想される。今後に生きる対戦になったはずだ。

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