【佐藤義則氏の眼】阪神・桐敷 左打者への内外角投げ分けは出色

 「横浜DeNAベイスターズ2-6阪神タイガース」(19日、横浜スタジアム)

 阪神・桐敷拓馬投手(24)は六回に緊急登板し、1イニングを無失点で切り抜ける好リリーフ。デイリースポーツ評論家・佐藤義則氏(68)は左腕の強みを「左打者の内角にツーシーム系の球を投げ込めること」と分析した。

  ◇  ◇

 このところの桐敷の貢献度は非常に高い。この日も青柳が六回の投球練習中に降板、そこでマウンドに呼ばれたが慌てることなく打者を3人で打ち取った。

 青柳が序盤から少し安定感を欠いていたこともあって、ブルペンでは早めに準備していたとは思うが、それにしても内容のいい投球だった。

 強みは、左打者の内角に、勇気を持ってツーシーム系の球を投げ込めること。

 桐敷の持ち味は左打者の外角への、力のある直球とスライダーだが、それをさらに効果的にしてくれるのが、そのツーシームだ。

 過去には遠山、吉野といった左腕が手を下げてシュートを左の内角へ投げ込んだ。これも外角を生かす手法だが、桐敷の場合には彼らにない球の強さを持つため、上からでも十分に効果を得られる。

 さらに、すべてのボールでストライク先行できるので四球で崩れないし、先発経験があるため2回くらいなら力をセーブせず投げられる。今後も存在感を示していくだろう。

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