阪神・森下 千金G倒弾で今季3度目猛打ショー 直前に金言の岡田監督「やっぱり大きかった」

 8回、右中間に2ランを放つ森下
 8回表、右中間スタンドへ2ランを放ち、ナインの祝福に笑顔を見せる森下
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 「読売ジャイアンツ6-7阪神タイガース」(8日、東京ドーム)

 頼れるルーキーが価値ある一発で勝利を手繰り寄せた。阪神・森下翔太外野手(22)が八回1死一塁でリードを3点に広げる右中間4号2ラン。粘る巨人を振り切り、今季3度目の5連勝に導いた。貯金を今季最多の19とし、2位・広島とは3・5ゲーム差。夏のロードに入って勢いを増す岡田虎。その目にはしっかりと「アレ」が見えている。

 森下が打てば勝てる。宿敵を黙らせた圧巻の一発に虎党が歓喜した。

 「打った瞬間、手応えはありました」

 1点リードで迎えた八回1死一塁。フルカウントから3球粘った末に外角シュートを捉えた。打球は右中間スタンドに吸い込まれる今季4号2ラン。ダイヤモンドを回りながら人さし指をくるくると回し、左翼スタンドの虎党の歓声に酔いしれた。

 試合前には指揮官から金言を授かっていた。「(岡田監督から)右中間に打ってこいとアドバイスがあったのでその通りにいきました」。本塁打が入りやすいとされる東京ドーム。他球場に比べると逆方向に運ぶ難易度も下がることもあり、敵地の利も生かしながらビジター初本塁打を記録した。

 今季の4本塁打はどれも印象に残る価値のある一発。7月9日・ヤクルト戦(甲子園)では0-0の八回にプロ初本塁打となるソロを放ち、そのままチームは1-0で勝利。そこからも勝負どころでアーチをかけ続け、森下が本塁打を打った試合はすべて勝利。岡田監督も「やっぱり大きかったですよ、はっきり言うて」と称賛した。

 「基本僕は負けず嫌いなので」と自負する森下。中大4年時に「侍ジャパン」大学代表に選ばれたが、オープン戦で死球を受けて右豆状骨を骨折。しばらく不自由な生活が続いたが、休日に行われた友人とのボウリング対決では左手で勝負。スコアは100程度しか出なかったが、本気で悔しがっていたという。

 最大5点差あったリードが1点差までに詰め寄られていた展開。敵地のボルテージは高まり、巨人逆転の雰囲気が球場全体に漂っていた。そんな逆境でこそ燃える男。「しびれる試合の中で1本が出たというところがよかった」と余韻に浸った。

 初回には遊撃内野安打、六回には左前打も放っており、今季3度目の猛打賞。チームはこれで5連勝となり、今季最多となる貯金「19」となった。「まずは初戦を取れてよかった」。背番号1の快音が勝利の鐘となる。

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