阪神・島本 八回緊急登板で佐野K斬り 岡田監督の信頼絶大「ランナーがおったら島本よ」

 「横浜DeNAベイスターズ2-5阪神タイガース」(4日、横浜スタジアム)

 大仕事を果たし、左翼スタンドから響く虎党の大歓声に包まれながら悠然とベンチに戻る。4球に込められた勝利への執念と意地。阪神・島本浩也投手(30)が点火しそうなDeNA打線の勢いを鮮やかに消し去った。

 「一球一球、全部勝負球を投げるつもりで。誠志郎(坂本)がいい配球をしてくれた」

 逆転に成功した直後の八回、リードは3点。3番手・加治屋が2死満塁のピンチを背負った。続く打者は5番・佐野。一発を浴びれば、逆転を許す場面で岡田監督は「ランナーがおったら島本よ」と、左腕の投入を迷うことなく決断した。

 期待は裏切らない。初球、外角低めのフォークで空振りを奪うと、2球目は外一杯の直球で追い込んだ。カウント1-2からの4球目。鋭く落ちるフォークで空振り三振。1球もバットに当てさせない、圧巻の投球で見事にワンポイントリリーフを果たした。

 今季20試合目の登板、これでプロ通算140試合目に到達した。「勝ったことが一番うれしいですし、明日もしっかり抑えられるように頑張りたい」。頼もしい男が猛虎の危機を救い続ける。

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