阪神・伊藤将 1年9カ月ぶり鯉倒!昨季の雪辱果たした5勝目「球の強さあった」
「阪神タイガース4-2広島東洋カープ」(30日、甲子園球場)
仲間に助けられ、手にした勝利だ。2点差に迫られた八回1死二、三塁。自身が招いたピンチを、加治屋蓮投手と島本浩也投手が一人一殺で封じると、阪神・伊藤将司投手はようやく笑顔を見せた。
「自分がピンチを作った場面で行かしてしまったので、そこは自分の課題。リリーフの方に助けられました」
そう反省したのは、4-1の八回だ。味方失策も絡んで招いた無死一、三塁の危機で、代打・会沢に中前適時打を献上。続く小園に犠打を決められたところで降板となった。
とはいえ、首位攻防戦を任せるにふさわしい投球だった。「しっかりインサイドに直球を投げられた。球の強さもあった」と納得。「そのおかげでツーシーム、チェンジアップだったり、カーブも使えた」と8三振中、4つを見逃しで奪った。7回1/3を2失点(自責1)の好投で今季5勝目。21年10月24日以来、1年9カ月ぶりの広島戦勝利を挙げた。
白球を通じた“会話”が試合につながっている。鳴尾浜での残留練習中、右肩手術から復帰を目指していた育成の望月にこんな言葉をかけた。「ちょっとずつ選手とのキャッチボールに入っていった方が良いよ」。伊藤将は意図を明かす。
「自分も先輩とキャッチボールして、球を受けた感覚とか、こうやって考えてるんやとかが分かる。キャッチボールで会話です」
自身もプロ1年目にキャッチボールの重要性を再確認した。印象に残る相手には、“師匠”能見篤史氏を挙げ、「めちゃめちゃ球が伸びてくる。遠投でも力強いので、ああいうキャッチボールができたら、試合でも状態をキープしやすいのかなと」と理想に掲げる。原点を大切にし、この日も力強い直球を丁寧に制球した。
「夏場は全体的に疲れてくると思うので、何とか粘ってチームに貢献できたら」と左腕。チームの堅首を導き、さらにギアを上げていく。
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