阪神・近本 22日“ぶっつけ開幕”も問題なし シート打撃2安打「しっかり見えていた」
右肋骨(ろっこつ)骨折からの復活を目指す阪神の近本光司外野手(28)が20日、甲子園球場で行われた1軍の全体練習でシート打撃に参加し、3打席で2安打を放った。「ボールはしっかり見えていた」と手応えをにじませ、後半戦の開幕となる22日・ヤクルト戦(神宮)での実戦復帰が濃厚となった。
「最終チェック」と位置付けられたシート打撃で、近本が周囲の不安を一掃した。3打席で2度の快音を響かせ、実戦復帰に支障がないことを自らのバットで証明した。最初の打席ではK・ケラーと対峙(たいじ)。2球目の外角低めを鋭い振りで右前に運んだ。
「高さのいいボールだった。ボールはしっかり見えていた。目付けのポイント、トップをとるタイミングとか。それが確認できたというだけで良かった」
15日に鳴尾浜で負傷後初めてシート打撃を行った際には「(打球を)引っ張れない」とブランクに言及した。それから5日後、スピードに乗った直球系の一投をはじき返し、課題を克服して見せた。
2打席目には馬場から中前打。最後の打席では浜地のスライダーを引っかけて二ゴロに倒れたが、全打席で中堅から右方向に打球が飛んだことは、スイングに力感が戻ってきたことを物語っていた。
球宴に参加するため不在だった岡田監督に代わり、平田ヘッドコーチがキャッチャー後方から近本の打撃を見守った。実戦復帰の時期について問われた平田ヘッドは「違和感とかもないようなので監督に報告をして、明日の状態を見てということになる」と慎重な姿勢を崩さなかったが、表情に不安の色はなかった。
2日・巨人戦で死球を受けて右肋骨を骨折。4日に登録を抹消され、11試合を欠場した。2軍でのフリー打撃やシート打撃を経て、19日に1軍合流。この日は1軍の中継ぎ陣を相手に負傷前と遜色ない打球を飛ばし、22日・ヤクルト戦出場の可能性が高まった。
2軍で調整試合を消化しないままの“ぶっつけ本番”となるが、平田ヘッドは「見切り発車とかじゃない。彼(近本)が全然問題ないと言っている」と万全に近いことを強調した。細かな守備や走塁の動きについては「ゲームでやっていかなあかんやろう」(平田ヘッド)と実戦で慣らしていく方針を示した。後半戦の“開幕ダッシュ”を導くべく、リードオフマンの戦列復帰が刻一刻と近づいてきた。
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