「マイナビオールスターゲーム２０２３」（７月１９日・バンテリンドーム、同２０日・マツダスタジアム）のファン投票最終結果が２８日に発表され、セ・リーグ全部門で阪神勢がトップ独占となった。全９部門１１人中、１０人が選出。２００３年の阪神の７部門９人を上回り、同一球団からの史上最多選出となった。先発投手部門の村上頌樹（２５）はノミネート外から自身初の球宴出場をつかんだ。選手間投票が３０日、監督推薦は７月５日に発表され、プラスワン投票も含めて同１４日に３１選手が出そろう。

　大ブレークを果たしたプロ３年目、胸を張って夢舞台に臨む。猛虎戦士がジャックしたオールスターで、村上が唯一ノミネート外からファン投票選出。ＷＥＢ投票の場合は手順が増える“ハンディ”も乗り越え、２８万１９９０票を集めて、「まさかって感じです。ノミネートされていなかったので、ファンの皆さんに手間をかけていただいて選ばれたので本当に感謝したいです」と喜びをかみしめた。

　トッププレーヤーが集う球宴を、「去年とか、いちファンとして楽しませてもらってました」という。ハーラートップの巨人・戸郷や、注目度抜群のＤｅＮＡ・バウアーを抑えて、堂々の先発部門１位。「いっぱい先発陣がいる中で選んでくださったっていうのは、率直にうれしい。それに恥じないピッチングをしたい」と決意を示した。

　“オール阪神”でパ・リーグに挑むとあって、「オールスターって感じはしないかもしれないです（笑）。緊張せずにいけるかも」とニヤリ。チームが快進撃を続けていた５月にファン投票がスタートしたとあって、岡田監督も「時期が良かったからなあ。一番ええ時や」と、全９部門トップ独占で史上最多の１０人選出となった要因を指摘した。

　対戦したい選手にソフトバンク・近藤を挙げた村上は、「真っすぐで押したいのもありますし、緩い球を投げて皆さんに『おー』って言ってもらいたいのもあるので、楽しみにしといてください」とスローボールを大胆予告。「自分は身長がそこまで高くないので、球もそこまで速くない。そういう子たちもまだまだいると思うので、そういう子たちに活躍できるんだっていうのを見せたい」。パの猛者封じよりも大事なことを心に刻み込み、真夏の祭典で野球ファンを魅了する。