阪神・村上 緩急自在6回2失点の好投で今季4勝目 再び規定投球回乗り防御率セ・トップの1・47

 力投する村上
 6回、空振り三振に倒れるヤクルト・村上(投手・村上)
 6回、ヤクルト・村上を三振に仕留め、雄たけびを上げる村上
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 「ヤクルト3-6阪神」(23日、神宮球場)

 押してダメなら引いてみよう-。阪神・村上には“布石”を打つ余裕すらあった。

 両軍無得点の二回1死二塁。先制の危機でオスナを迎えた。カウント1ボール2ストライクからの4球目。外角低め一杯を狙う、146キロ直球を投げ込むもボール判定。続く5球目に再び外角低めにスローカーブを投じ、オスナの腰を砕いて空振り三振に斬った。

 「早めにスローカーブを使っておくと(相手の)頭にも残ると思うので」

 初回は内山に11球粘られるなどして球数22球。右打者の外角低めの際どいコースを直球で攻め続けるも、なかなか球審の右手は上がらなかった。初回から2イニング連続で得点圏に走者を背負い、押す投球で苦戦を強いられる中で投じた抜群の遅球。ツバメ打線の脳裏にはくっきりと刻まれた。

 ここからはまさに狙い通りの展開。遅球は多投せずに直球とカットボール主体の投球で四回は三者凡退、五回は3者連続三振とテンポアップ。3点リードの六回2死一塁で山田に3試合連続被弾となる左翼への2ランを浴びるも、続く村上を空振り三振に斬って役目を果たした。

 昨年10月4日。球団の戦力外通告者が発表され、在籍していた小野、牧、守屋、尾仲がチームを去ることが決定。村上にとっては同じ2軍の投手として汗を流した同僚だった。

 「やっぱりこの時期は…」。球団からの電話にもおびえていた。まだプロ2年目だったが1軍で結果は残せておらず、戦力外通告も人ごとには思えなかった。「ほんまに来年はやらないと」-。崖っぷちの危機感が飛躍の糧となった。

 6回4安打2失点、7奪三振で4勝目をマーク。規定投球回に再び乗り、防御率1・47でリーグトップに浮上した。「チームが勝てるように」。投げる度に増していく自信。今の村上は貫禄すらも漂わせている。

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