金本知憲氏 阪神の打者で「嫌なのは大山、怖いのは佐藤輝」

 「阪神8-3日本ハム」(5日、甲子園球場)

 阪神が今季2度目の5連勝。三回に佐藤輝明内野手(23)のタイムリーで1点先制すると続く大山悠輔内野手(27)が左翼席へ13号3ランを運んで試合を優位に進めた。デイリースポーツ評論家の金本知憲氏(54)は大山の一打を「最高の技術」と絶賛し、佐藤輝の先制打についても「価値あるもの」と高く評価。2人について「仮に私が投手であれば、嫌なのは大山だが、怖いのは佐藤輝」と評した。

  ◇  ◇

 三回の大山は本当に素晴らしい、最高のホームランだった。内角球に対し、少しつまり気味でポイントを近くして腕をたたんでホームラン、というのはよくあるが、この日の大山のようにわりと前めのポイントで、きれいにファウルにならずに打つのは難しいので、最高の技術だと思う。

 3日の3本塁打はわりと甘いコースで、それほど強さのないボールだった。もちろん打ち損じなかった技術は見事だが、この日のホームランは内角に食い込んでくるようなボールを、完ぺきに打ったところに意味がある。

 本人が意識しているかは分からないが、今は体全体でうまくリズムを取り、呼び込むようにして打っているように見える。もしかしたらそれが好調の要因かもしれないが、今日のように内角球を打つと、今後、相手バッテリーは外角中心の配球となり、内角には当たってもいいぐらいのボールゾーンを攻められる。次の段階としては、そこでどうしていくかということになる。

 佐藤輝のタイムリーも価値あるもので、これは相手の失投を打ったもの。今の佐藤輝と大山の違いで言うと、佐藤輝は相手投手に狙い通りに投げられると、抑えられる可能性が高い。大山は四隅の狙ったところに投げられたとしても、外角ならライトに打てるし、内角なら今日のような一発もある。

 つまり、投げミスを打つ佐藤輝と狙ったところに投げられても打てる大山、という表現ができる。ただ、仮に私が投手であれば、嫌なのは大山だが、怖いのは佐藤輝だ。

 佐藤輝の怖さは飛ばす力であり、つまってもスタンドに運べる、逆方向にも持っていけるといった部分。まだ粗削りな部分はあるが、少しの投げミスが命取りとなる打者であり、今後も期待したい。

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