阪神・ドラ2門別の現在地 直球の質UPへ、体の傾きに手応え「縦振りで投げられる」

 阪神のファームを特集する企画「熱鳴-鳴尾浜情報-」。第2回はドラフト2位・門別啓人投手(18)=東海大札幌=の“現在地”をお届けする。ウエスタンでは3試合に登板。10日・広島戦(由宇)では公式戦初先発し、5回3安打1失点、17日・中日戦(ナゴヤ)では“プロ初勝利”を挙げた。プロのマウンドを経験する中で現在は「直球の質向上」、「投球フォームの『間』」を意識し、奮闘中。順調に歩みを進める18歳の今に迫った。

  ◇  ◇

 高卒1年目の左腕が着実に成長を遂げている。門別は10日の広島戦(由宇)で公式戦初先発し、5回3安打1失点。17日の中日戦(ナゴヤ)では2番手として4回5安打2失点で“プロ初勝利”を挙げた。現在は「真っすぐを強くしたい」と武器の直球に磨きをかけている。

 最速150キロの速球派で、以前は球速を重視。しかしプロ入り直後、球速が出ていても打たれることが多かったといい、「プロで通用する真っすぐを投げるには質を求めなきゃいけない」と考えるようになった。

 質向上のために重視したのが「球の回転軸」。「きれいな回転になったら、球が浮いているように見えたり、手元で伸びてくるように見えたりする」。斜めだった回転軸を真っすぐにするため、投げる腕を縦振りにした。ただ、腕を上から振り下ろすと、リリースポイントが変わり、球が弱くなってしまったという。

 解決策を探るべく、いい投手のフォームを映像で研究した。「阪神の選手は右、左関係なくだいたい見ました」。才木、大竹、伊藤将などを参考に見つけた共通点が「体を利き手と逆側に傾ける」こと。

 投球時、試しに体ごと右側に傾けてみると「今まで自分が一番強く投げられていた位置で、縦振りでも投げられるようになった」と好感触を得た。「スライダーでも大きく曲がっていたのが、今は途中まで真っすぐで、少し変化するようになった」と、より変化が打者にわかりにくくなったという。

 投球フォームの「間」も意識している。「高校の時は、右足が地面に着くと同時に投げていた。打者がタイミングをとりやすいので、右足をついてから投げるようにした」。

 福原2軍投手コーチの助言をきっかけに、キャッチボールから取り組み「真っすぐでファウルが取れたり、ゾーンでどんどん勝負にいけたりするようになってきた」とこちらも手応えを口にした。経験と試行錯誤を重ね、プロの世界で戦える投手になっていく。

 ◆門別 啓人(もんべつ・けいと)2004年7月10日生まれ、18歳。北海道出身。183センチ、86キロ。左投げ左打ち。投手。東海大札幌から22年度ドラフト2位で阪神入団。今季ウエスタンは3試合で1勝、防御率3・60。1月の入寮時は他界した妹の名前を刺しゅうしたグラブを持参。

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