阪神・大竹 03年伊良部超え開幕3連勝 移籍日本人選手初の快挙も慢心なし「坂本さんの力」
「ヤクルト0-4阪神」(28日、神宮球場)
最大のピンチを脱した瞬間、普段はクールな阪神・大竹耕太郎投手(27)が力強いガッツポーズを繰り出した。5回3安打無失点でセ・リーグトップタイの3勝目。「正直、状態自体は良くなかった」と明かしつつ、粘投で連勝に貢献した。
2試合連続無四球だったが、初回1死から浜田に自身移籍後初四球を献上。それでも後続はピシャリ。初回から3点のリードをもらい、危なげない投球を披露するも五回に初の先頭打者の出塁を許し、ピンチが拡大する。1死二、三塁とされるも、セーフティースクイズを仕掛けた並木を投ゴロ。三走・中村を本塁進塁させなかった後、浜田を中飛と最高の形となった。
普段、大竹が心がけていることがある。試合前に「テンション」を上げすぎないことだ。ホークス在籍時はブルペンの投球練習で「ヨッシャーみたいな感じでテンション上げている感を出そうとしていた」と振り返るが、かえって変な力みにつながっていたという。
その経験から「普通がいいのかなと思って」と今は自然体で登板へ向かう。表情を崩さずに投げ進めたが、五回だけは浜田を抑えた後に、感情むき出しに左手の拳を握った。それには理由が-。
「昨日(27日に先発初勝利を挙げた)ホークスの森さんがすごい叫んでいて。ああいうのでチームが盛り上がっていくのかなと。僕も澄ますんじゃなくて、うれしかったらヨッシャーって姿を見せていきたい」
ソフトバンク時代も含めて、ヤクルト戦は通算3戦3勝。また、阪神に移籍した日本人投手が初登板から3連勝を決めたのは球団初だ。それでも慢心はない。「中継ぎの皆さん、初回に点数を取ってくださったり、リードで引っ張ってもらった坂本さんの力で勝ちがついているだけです」。虎党からの「大竹コール」を浴びながらもナインへの感謝を忘れず、神宮を後にした。
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