【井川慶氏の眼】初回の無失点が勝因の一つ 阪神・西純矢のターニングポイント
「巨人1-4阪神」(13日、東京ドーム)
阪神の先発・西純矢投手(21)は毎回走者を背負う苦しい投球となったが、終わってみれば6回1失点で今季初勝利。デイリースポーツ評論家・井川慶氏(43)は、22球を要しながら無失点で切り抜けた初回が分岐点だったと分析した。
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西純は初回を終えた段階で22球を要している。立ち上がりで苦しみ、その後どうなっていくのかと不安に思った人もいるかもしれない。ただ、終わってみれば6回1失点。球数も90球とペースも悪くなかった。ポイントは初回だろう。
先頭のオコエに初球を安打されたところから、1死二、三塁となった場面。まずは岡本和に、内角への直球を投げきっての一邪飛。続く中田翔には初球のカーブからすべて変化球を投じ、最後はフォークで空振り三振だった。うまく攻めたと思うし、ここで点を取られるか、防げるかで大きな違いがある。
先発投手はトータルで見た時に流れというものがあり、球数も中盤で回収できるというか、帳尻が合ったりするもの。逆に初回にスムーズにいくと、中盤や終盤に捕まるケースがある。だからこそ初回に捕まったとしても、粘ってゼロで乗り切ることができれば、終わってみれば7回100球ぐらいのペースになったりする。
結果的に毎回走者を許し、六回も無死一、二塁のピンチを招いたものの無失点で切り抜けた。本調子ではなかったかもしれないが、その中で試合を作れたことに価値があり、初回の無失点がこの日の勝因の一つだったと思う。
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