阪神・ミエセス挽回弾 逆転V打含む4打点で開幕1軍へ望み 岡田監督「ええ方で迷う」

 6回、左越えに2ランを放つミエセス(撮影・山口登)
 6回、2ランを放ち、ナインとタッチを交わすミエセス
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 「オープン戦、オリックス1-5阪神」(9日、京セラドーム大阪)

 阪神の新助っ人、ヨハン・ミエセス外野手(27)=前レッドソックス傘下3A=が“来日第1号”を放って、チームを勝利に導いた。外野定位置争いが激化する中、オープン戦ここまで1安打のみと窮地に立たされていたが、開幕1軍に望みをつなぐ挽回弾。逆転2点適時打もマークし、2安打4打点の大暴れで猛アピールした。

 長打力ではなく愛されキャラぶりばかりが目立っていた新外国人から、ついに一発が飛び出した。ミエセスが待望の“来日初アーチ”。試合前までオープン戦打率・167と低空飛行を続けてきたが、自慢のパワーを虎党に初披露した。

 六回、1死二塁で迎えた第3打席だ。右腕・比嘉の142キロストレートにバットを振り抜くと、打球は左中間ギリギリでスタンドイン。虎のタテジマをまとって初めてダイヤモンドを1周して、「しっかり体重を残して後ろに重心を、というのを常に心がけてますが、それができた」と満足顔を浮かべた。

 絶好機の2打席目でも結果を残していた。1点ビハインドの四回、小幡のチーム初安打などで作った満塁のチャンス。右のアンダースロー・村西の直球を、「アメリカやドミニカに比べてタイミングを取るのが難しいけど、いいタイミングで打てた」と右前にはじき返し、逆転の2点適時打とした。

 直後に守備につく際には、左翼スタンドから歓喜の「ミエセスコール」がわき上がった。キャッチボール相手の井上が、大合唱のお礼に帽子を取るしぐさを殊勲者に伝えるも、理解ができずにキョトン。「井上選手はいつも冗談ばかり言ってるから、『早く帽子を取れ!!』と言われて冗談だと思ってた。しっかり頭を下げたら良かった」と白い歯を見せながら“反省”した。

 井上や森下がアピールを続け、ノイジーもこの日から全体練習に合流。外野争い崖っぷちのミエセスが見せた活躍を、岡田監督は「オリンピックで青柳から三振したのしか見てないからな、サイドスローは。アカンやろうなと思っていたけど。打ちよったなあ」と評価。開幕1軍当落線上だけに「いつ決めようかなと思っていたけど、なかなか決められへんな。ええ方で迷うのはええやんか」と帯同人数が限られる14日からの関東遠征を前に、頭を悩ませた。

 強力ライバルがひしめく中でも、ミエセスは「チームメートが打つのはうれしいこと。いい仲間を持ってすごく幸せです」と陽気なドミニカンらしく“愛され発言”。「ガンバリマス!!オサキデス!!」。日本語での決意表明を残し京セラドームを後にして、次なる戦いへと向かった。

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