阪神・岡田監督×井川慶氏対談1 “井川2世”は西純よ!4年目大ブレーク“予告”

 阪神・岡田彰布監督(65)と、阪神、オリックス、米大リーグ・ヤンキースでもプレーしたデイリースポーツ評論家の井川慶氏(43)の“師弟対談”が実現した。2005年のリーグ優勝時の監督とエースだった2人が、“井川2世”として挙げたのは4年目の西純矢投手(21)で、今季の飛躍に大きな期待を寄せた。また、入団時から井川氏を知る岡田監督との思い出話など、現状の手応え、今後のチーム作りなどについて、多岐にわたって花を咲かせた。

  ◇  ◇

 井川氏(以下、井川)「お忙しいところ、すいません」

 岡田監督(以下、岡田)「何を聞くの?(笑)」

 井川「何を聞くか迷うところもあるので、よろしくお願いします(笑)。まずここまでの手応えは?」

 岡田「実戦が始まって、これからやけどね。何ていうか、順調というか、思っている以上に、いい感じはあるね」

 井川「状態が上がってきている」

 岡田「11月の秋のキャンプは若手中心だったけど、この2月にしても、若くて伸びしろのある選手、可能性を秘めた選手が多い。それが順調にここまでは来ているのかなと。あとはゲームの中でいい結果が出たら若い選手も自信が付くと思うし、そういう意味ではこれからやけどな」

 -井川君が若い時、当時2軍監督の岡田監督の助言が、成長のきっかけになったと。

 井川「変化球がストライク入らなかった時、監督から『このイニングは全部変化球を投げてこい』と言ってもらって。全部変化球を投げたら抑えられて自信になりました」

 岡田「ああ、そう、忘れてるわ(笑)」

 井川「ありましたよ(笑)」

 -若い時の井川君には光るものがあった。

 岡田「それで言うと、今(井川と)かぶるのは西純やなあ。井川みたいにデカくなったもんな」

 -井川君は入団当時は大きくなかった?

 岡田「細かったよ。こんな感じじゃなかったよ。覚えてるのは、最初は75キロぐらいかな?」

 井川「細かったですね。最初は、上半身はウエートしていなかったので」

 岡田「だから1軍に行く時は94キロとか。20キロぐらいあれやんか、大きくなって1軍に行ってるやんか。西純もな、今までは外からしか見てなかったけど、今回、一緒にやってユニホーム姿を見たらエグい体しとると思ったもんな。だから井川とダブるような体つきやわ」

 井川「西純君も今年高卒4年目ですよね。自分も4年目でやっとローテーションに入って1年間通したので、同じ感じで」

 岡田「去年、最後の方に中継ぎとかもしたけど、ええ経験になっとるな。そら、今年は規定投球だけやなしに、もっと可能性あるよ。ローテーション入ったら。馬力もあるしな」

 -若い選手はきっかけ一つで伸びる。

 岡田「(西純だけでなく)若いピッチャーは勝たすようにやるよ。若くて経験の少ないピッチャーは、うまく1勝させてあげるとものすごく自信を付けて、見違えるようなピッチングになるもんな。こっちがそう仕向けてな。枚数的には多いしな、使えるピッチャーが。勝ち星挙げるとスッといくよ。そんなもんよ」

 ◆井川慶のプロ4年目 1軍デビューはプロ2年目の1999年。高卒4年目の2001年に初完封勝利を飾るなど29試合で9勝13敗、防御率2.67。このシーズンをきっかけに翌02年に初の2ケタとなる14勝。03年は20勝を挙げるなど沢村賞。チームの18年ぶりリーグ優勝に貢献した。

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