【中田良弘氏の眼】阪神・岩貞が先発ローテで稼働-楽しみ広がる
「阪神春季キャンプ」(4日、宜野座)
今キャンプでは球団OBが立ち入れる範囲が広がった。ブルペンの捕手後方エリアが3年ぶりに開放されたのは、やっぱりありがたい。コロナ禍でここ2年は横から見ていたが、やはり球筋などは見えづらい。そして、そこで関係者に声を掛けることができるのも大きいよね。
今日も岡田監督と言葉を交わしたけど、「伊藤(将)ともう1人、左が欲しいからな」と期待していたのが目の前でイキのいい球を放っていた岩貞だった。「中(継ぎ)はいっぱいおるから、もったいない」と話していたけど、確かに島本も戻って充実している。
昨季の先発陣において左投手は実質、伊藤将のみ。右ばっかりだったら、相手もいじらなくて済むし、打線が組みやすくなる。
投球後に本人にも声を掛けることができたけど、先発に戻るための準備をしっかり進めていることを教えてくれた。そのうちの一つが心拍数を上げて、いったん下げて、また上げるというのを繰り返すトレーニング。試合での投球もイメージして9回以上は必ず繰り返すらしい。
3年ぶりに先発へ戻るけど2016年には10勝を挙げた実績がある。岩貞が先発ローテで稼働することができれば、楽しみは広がる。