杉山新オーナー 虎V&野球振興に注力 秦会長と「二人三脚で」【一問一答】
阪神は21日、同日付で藤原崇起オーナー(70)が退任し、阪急阪神ホールディングス社長の杉山健博氏(64)がオーナーに就任すると発表した。阪急電鉄出身のオーナー就任は初めて。杉山オーナーは同日、大阪市内で記者会見を開き、「阪神は唯一無二のブランド」と強調。同日付で代表取締役球団会長に就任した秦(しん)雅夫氏(65)とともに岡田監督をバックアップし、来季の優勝を自らのミッションに課した。杉山オーナーとの一問一答は以下の通り。
◇ ◇
-本日の就任会見にあたって、ネクタイの色はタイガース色か金色か。
「私自身、黄色系のネクタイの意識ですけど、あまりしておりませんでしたけど、今日はタイガースということも含めて、このネクタイを着用したということでございます」
-2005年以降、『アレ』から遠ざかっている。岡田監督と話したい、期待したいことは。
「岡田監督は皆さま方のご存じの通りで1985年に選手として日本一を経験されて、また2005年に監督としてタイガースを優勝に導かれた監督でありまして、こうした機会を通じて豊富な経験や知識を有しておられる。それに加えてタイガースを強くしたいという熱い熱意を持たれた方であると私は思っております。今、チームは非常に若い選手が中心となっておりますので、そういった若いチームに監督のこれまでの経験や知識、そして熱意を注いでいただくことでまだ若いチームのレベルをもう一段高いところに引き上げて、そして悲願である優勝、これを勝ち取ってくださることを期待しております」
-地域に愛される伝統球団をどう受け継ぐ。
「確かにこの90年近い阪神タイガースが今のチームを築いてくるにあたっては、地域の皆さんでありますとか全国の皆さん方により支えられて今があると思っております。そうした中でとりわけ何度も同じことを申しますけど、ファンの皆さま方は何よりも優勝を待ち望んでおられますので、やはり今は優勝を目指していくこと。その前提として、常に優勝争いができるチームを築いていこうと、それが大切であると思っております。今、タイガースの強化の話をしましたけど、それと同時に今の時代は少子化を迎えたり、いわゆる野球離れといったものがありまして、それが将来の野球界にとっての大きな課題になると考えておりますので、そういう意味では次世代の野球選手、男性女性を問わず新しい野球ファンづくり、こういった野球振興に一層注力していくということも私どもの大切な務めだと考えておりますので、そういうことにも力を注いでまいりたいと考えております」
-狙いや意味、杉山オーナー自身の意見を伺ってもよろしいでしょうか。
「阪急出身というお話がありましたけれども、私もそうですし、これから二人三脚で進めてまいります秦会長もそうですし、基本的には阪神タイガースをいかに来シーズン優勝に導くか、あるいは優勝を目指していくかというために、そこに考えを集約してこれから詰めていくことになると思いますので、全くそういうことに関しましては。2人で協力しあって、いいチームにして優勝を目指すということが私の思いであります」
-秦会長とはどういう形で協力し合っていくのか。
「基本的にすみ分けをあえてする必要はないと思っています。基本的にみんな思っていることは一緒で、いかに阪神タイガースをより強くして、来シーズンの優勝を果たすかということに関して、みんな全精力をそこへ向けていくわけで、協力し合ってやっていきましょうという話で。あなたがこれを、私がこれをというような、仕事の仕方は全くするイメージがございません」
-2人体制になった理由は。
「2人体制というか、2人で二人三脚でやっていく方がより力が発揮できる。2人で力を合わせてやっていくことが一番、阪神タイガースを強くする最善な施策であろうということでやられたということです」
-代表権に関してはどのような流れで秦会長に。
「代表権うんぬんということは私どもは全く考えていませんで、秦会長は阪神電気鉄道の代表取締役会長でもあられますので、そういうことを踏まえたら代表権をもった会長になられるのがごく自然と思いますし、私自身はオーナーとして秦会長と一緒にやっていけば全然問題ないので、代表権うんぬんという話ではないと受け止めています」
-2006年は統合交渉の中心としてやっていたが、阪神ファンの熱さを意識した。
「私は昔から野球が好きでしたから、阪神タイガースのファンの皆さま方の熱さは私も西宮市の出身ですのでよく分かっていますので。その通りと思っていました」
-阪急阪神HDとして今までも経営にあたったと思うが、実際に阪神球団のオーナーになったことで具体的に変わることは。
「今までもね、私の場合は阪急阪神HDの社長をやりながら、あるときは阪急電鉄の社長をやりながら、あるときは阪急阪神不動産の役員をやりながらですけど、会長をやりながらいろんなポジションで、基本的には業務執行のところの仕事を見ているわけで、私から見たら全く、今回、阪急阪神HDの社長は後輩にバトンタッチすることにしましたけども、この阪神タイガースというところの業務執行を今度、新たに担うんだと思っているだけで、特別な思いがあるというよりは、阪神タイガースがこれから目指していくところに私の力も入れて最大限頑張っていくというのが一番いいだろうと考えていることだし、秦会長と力を合わせ、いい形になればと願っております。ちょっと答えになってないかもしれませんが、私の思いがそうなので、ご理解ください」
-西宮市出身。これまでの人生で阪神タイガースはどんな存在だった。
「人生において…(笑)。私はすばらしいチームだと思いますよ。これだけファンを魅了できるという、外から見ているときはそう思っておりました。頑張って来シーズン優勝することが、たくさんのファンがおられるので、待ち望んでおられるファンの方に応えること。もうこれが全てかなと思います」
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