【佐藤義則氏の眼】オースティンを警戒しすぎた阪神・藤浪
「DeNA9-2阪神」(9日、横浜スタジアム)
阪神・藤浪は四回まで素晴らしい投球だっただけに、まさか五回にあんな形で崩れてしまうとは思わなかった。
この回、先頭の楠本に中前打を浴びてセットポジションになったことで、投球のタイミングが合わなくなったように感じた。続く伊藤にはボールが先行。ランエンドヒットでボテボテのゴロに打ち取った(記録は内野安打)が、これも見逃せばボール球だった。
そして、1死二、三塁から代打オースティンに2度の暴投。打たれちゃいけない、バットに当てられたくないという意識が強すぎて、外角低めの際どいコースを狙って引っかけてしまった。オースティンはほとんど試合にも出ていないんだから、それほど恐れることはなかったし、犠飛でもいいぐらいのつもりで、もっと大胆にいけば良かったんじゃないかな。ちょっと警戒しすぎてしまった。
それと前回も感じたけど、梅野ももうちょっと配球を考えないといけない。ピンチになるとフォークに頼りすぎる。直球かフォークしかないと、相手も的を絞りやすい。それがこの回の大量失点につながった。