佐藤義則氏が語る阪神・藤浪復活の要因とこれからの課題
阪神・藤浪晋太郎投手(28)が8月27日の中日戦(バンテリン)で7回1失点と力投し、今季2勝目を挙げた。9月3日の巨人戦(甲子園)では自身3連勝をかけて先発する予定だ。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏(67)が復活の要因を分析するとともに今後への課題を挙げた。
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投球フォームでいえば、腕が高い位置に上がって、体の前でしっかりと振れるようになったことが制球が安定した一番の要因といえる。指のかかりもいいので、抜け球もなくなった。バランス的にもとてもいい感じで投げられている。
悪い時は腕が下がってしまってストライクとボールもはっきりしていたが、今はいつでもストライクが取れるような腕の振りになっている。ストライクが入るようになったことでマウンドでも落ち着いているし、四球の不安もなくなり、自信を持って投げられている。
2ボールからでもスライダーやカーブなどの変化球でストライクが取れるようになったことも大きい。真っすぐでしかストライクが取れないと、それを狙われることになるが、変化球でもストライクを取れるようになったことで相手打者も球種を考えるようになってきている。そういう面でも投球の幅が広がってきたといえる。
今後の課題は、右打者の内角をしっかりと攻められるようになることだろう。今は捕手のリードも外角中心になっている。やはりまだ「死球」のイメージが消えないからだと思うが、最近の投球ならその心配はない。相手にコースを絞られないようにするためにも内角を投げ切れるようになることは不可欠だ。
藤浪が勝てばチームはより活気づく。優勝は難しくなったが、まだ2位の可能性は残っており、チームの藤浪への期待は大きい。今の藤浪なら、その期待に応えられるだけの投球はできるはずだ。
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