阪神・青柳 セ界独走12勝 ミスミス3失点も崩れず井川以来19年ぶり自身9連勝

 巨人打線を抑え込む青柳(撮影・山口登)
 6回を終え、青柳は笑顔を見せベンチに戻る(撮影・山口登)
 ヤクルト・高津監督からアドバイスを受ける青柳=7月27日
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 「巨人3-6阪神」(2日、東京ドーム)

 一つずつ、一歩ずつ積み重ねてきた。阪神・青柳が両リーグトップの12勝目。さらには節目となるプロ通算50勝目をマークした。2年連続の最多勝へ、とどまることを知らない。

 「あの回の先頭は、もっと大事にしなきゃいけなかった」

 試合後は喜びよりも反省が先に口をついた。悔やんだのは2-0の四回だ。三回までパーフェクトに抑えていたが、先頭・吉川に死球を与えて出塁を許した。続く重信に中前打を浴びて無死一、三塁とピンチが拡大すると、丸に右前適時打を浴びて1点を献上。さらに味方の2失策が絡んで、この回逆転を許した。

 それでも、五、六回を無失点に抑えて6回4安打3失点(自責1)。同点の七回に自身の代打で出場した北條が勝ち越しの決勝犠飛を放ち、自身9連勝とした。先発では03年・井川以来となる19年ぶりの快記録。「北條があそこで打って、クマ(熊谷)が走ってくれたから点が入ったので、チームが勝たせてくれたのがうれしい」と仲間に感謝した。

 球宴2戦目が行われた松山。青柳は緊張の瞬間を迎えていた。「小学校の時から見てた選手ですし、ライバル球団の監督とか関係なく憧れの人」。試合前に慌てて追いかけ、声をかけたのはヤクルト・高津監督だ。

 遅いシンカーの習得を目指す右腕。自身は130キロ台前半だが、高津監督が現役時代に武器とした100キロ台は理想だ。中指と薬指の間から球を抜くことで、リリースした手の方向に沈む同球種。青柳が中指の人さし指側に球をかけるのに対し「高津さんは薬指側にかける。あり得ないけど、ここ(体の正面の低い位置)で投げて、上にポーンって上がっていくイメージ」と極意を教わった。

 すでに練習に取り組んでいるという右腕。尽きることのない探究心が、頼れる男を虎のエースへと押し上げていく。

 ◆先発投手の1シーズン9連勝 青柳は5月14日・DeNA戦から2日・巨人戦まで9連勝。阪神で1シーズン先発9連勝は2003年4月30日・巨人戦~8月2日・中日戦で12連勝した井川慶以来。シーズンまたぎ・中継ぎを含む連勝は、能見篤史が09年9月25日 ~11年4月12日に12連勝。

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