阪神・才木 1186日ぶり“聖地星” 藤川SAからの「『焦るなよ』僕に響いた」

 粘りのピッチングで、甲子園で久々の勝利をあげた才木(撮影・坂部計介)
 お立ち台でポーズをとる糸原(左)と才木
2枚

 「阪神7-3ヤクルト」(30日、甲子園球場)

 久々に帰ってきた甲子園のお立ち台。一段高い場所から見上げた景色は、阪神・才木にとって格別なモノだった。「最高です!!」。6回4安打2失点で1186日ぶりに挙げた“聖地星”。また一つ、復活の一歩が刻まれた。

 初回、二回と13球中、12球も直球を投じて三者凡退に抑えた才木。三回にオスナ、長岡に直球を連打されるとスタイルを変えた。

 1死二、三塁から塩見を連続フォークの末三ゴロに抑えると、続く山崎もフォークを続け空振り三振。「フォークを結構、低めに頑張って投げられた」と自信を見せ、以後はカーブやスライダーも織り交ぜながら、相手打線を手玉に取った。

 反省も忘れない。六回だ。先頭・塩見に四球を与えた後に2死を奪ったが、村上に直球を完璧に仕留められ、中堅左へ34号2ランを被弾。六回を投げ終えた後は、何度も首を振った。「点差のある中で先頭の四球を出してしまい、ホームランを打たれた。ああいう投球はすごく恥ずかしい」と唇をかんだ。

 同じ右肘のトミー・ジョン手術を経験し、20年に現役引退した藤川SAから何度も「焦るなよ」と指摘されてきた。最初から順風満帆なプロ人生を送ってはいなかった話も伝え聞き、焦る必要はないと実感したという。

 「あの球児さんだって初勝利は4年目だったじゃないですか?その話を聞いて。1年目から順調にいったわけじゃなくて、これまで紆余(うよ)曲折があった人だからこそ『焦るなよ』と言ってくれた言葉が僕に響いた」

 右肘の完治を優先してリハビリに集中。1軍復帰後も決して回り道ではなかったことを、投球で証明している。次回先発は未定だが、現在の目標は大逆転Vのピースになること。「絶対、逆転して優勝して日本一になれるよう、しっかり頑張っていきたい」-。才木の逆襲はここからだ。

 ◆真夏の虎投!先発陣が圧巻の月間防御率 阪神先発陣の7月月間防御率は1.09で抜群の安定感。さらにリリーフ陣も1.72と相変わらずの安定感を維持。阪神投手陣の7月月間防御率は1.26。

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