阪神・佐藤輝 お目覚めV打で4位浮上 16打席ぶりHから猛打賞「いい流れ」

 お立ち台でガンケル(左)とガッツポーズする佐藤輝(撮影・山口登)
 1回、右前に逆転2点適時打を放つ佐藤輝(撮影・神子素慎一)
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 「阪神3-1中日」(17日、甲子園球場)

 虎の主砲がお目覚めだ。4番・佐藤輝明内野手(23)が初回無死満塁で右前へ逆転2点タイムリー。4試合、16打席ぶりの安打で勢いづくと、三回に右前打、五回にも右線二塁打を放ち、今季6度目の猛打賞をマーク。足でも近本とのコンビで重盗を決めた。この日が最終日の「ウル虎の夏2022」は4勝2敗で勝ち越したが、猛虎のウル虎大逆襲はこれからが本番や!

 甲子園今季最多4万2601人の大観衆を4番のバットが沸かせた。1点を先制された直後の初回の攻撃だ。中野、島田の連打と敵失で無死満塁の絶好機。佐藤輝は柳が投じた内角低めへのカーブを鋭く振り抜いた。右前への2点タイムリーであっさり試合をひっくり返した。

 直前の三塁守備では先制点につながる失策を犯していたこともあり、「満塁で回ってきて何としてでも打とうという気持ちだった。いい結果につながって良かった」。13日・巨人戦(甲子園)以来、16打席ぶりの安打。一塁ベース上で両手をパンとたたき、安どの表情を浮かべた。今季満塁機で8打席目にして初の適時打となり、「点は入るなと思ったので、すごくうれしかった」と素直に喜んだ。

 この日の全体練習前、糸原、中野、島田、北條ら早出特打の常連メンバーの中に佐藤輝の姿もあった。不振脱出に向けて、藤井康1、2軍巡回打撃コーチから指導を受けながら黙々と打ち込んだ。

 悩める4番は、井上ヘッドコーチから「モヤモヤした感じで『打てますように』と神頼みしていても打てないよ。できない部分は自分で見つけないとダメ」とハッパを掛けられていた。「自分でアクションを起こせ。スーパースターになる素質があっても、普通の選手で終わってしまうよ」という同ヘッドの言葉に心を動かされた。

 三回は直球を右前打、五回も変化球を右翼線二塁打にした。3安打とも内角球に対応し、6月24日・中日戦(甲子園)以来、今季6度目の猛打賞。昨季は6打数0安打、今季も試合前まで13打数2安打と苦手にしていた柳を攻略し、「いろいろ練習する中でつかんだものもあった」と手応えを口にした。

 佐藤輝の奮起で「ウル虎の夏」は4勝2敗と6年ぶりに勝ち越し、4位に浮上。18日から9連戦最後の広島3連戦で、今季5敗1分けのマツダに乗り込む。お立ち台では「いい流れで来ているので、明日からも全部勝つつもりでチーム一丸となって戦っていきます」とファンに約束。目を覚ました若き主砲の活躍で“鬼門”を突破する。

 ◆佐藤輝、今季初の満塁タイムリー 今季満塁時の成績は8打数1安打3打点に。それまでの7打席は無安打3三振に倒れこの日が初の適時打だった。

 ◆最大13・5ゲーム差をひっくり返す! 4月23日で今季最大13・5ゲーム差あった巨人を抜き4位浮上。さらに18日にも3位浮上の可能性がある。

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