プロ初被弾の阪神・湯浅に「経験値として肥やしにしていかないと」指揮官は奮起願う

 8回、A・マルティネスに勝ち越し2ランを許した湯浅は座り込んで悔しがる(撮影・田中太一)
 8回、湯浅はA・マルティネスに勝ち越し2ランを許す(撮影・山口登)
 8回、A・マルティネスの打席前、湯浅(中央)のもとへ向かう福原コーチ(右)=撮影・田中太一
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 「中日3-1阪神」(1日、バンテリンドーム)

 自慢の速球を力で持っていかれた。虎党のいる左翼席へ打球が突き刺さると、阪神・湯浅はしゃがみ込んで顔をゆがめた。プロ入り初めて食らった本塁打は試合を決した一発となり、チームは4連敗で借金8。最下位の中日に1ゲーム差に迫られた。

 味方が同点に追いついた直後の八回に3番手でマウンドへ。1死から岡林に右翼へ二塁打を運ばれるも、高橋周を打ち取り2死二塁の場面。A・マルティネスへの初球、ストレートを高めボール気味に投げ込んだが、フルスイングで完璧に捉えられた。

 ここまでリーグトップの21ホールドと抜群の安定感で勝利に貢献してきた右腕。30日・DeNA戦(横浜)は1点リードの九回に守護神の岩崎が逆転サヨナラを許し、この日はセットアッパーの湯浅が決勝弾を浴びた。勝ちパターンの2人に2試合続けて黒星がつくという苦しい状況だ。

 矢野監督は「まあまあ、経験の浅いピッチャーを使っているし、あいつ(湯浅)が成長した証しとしてあそこで投げられているので、打たれたことは全然構わないし、逃げたわけでもなんでもない」と振り返った。

 ただ、「あの場面であのボールを打たれるということが、また次どうするか。あいつの中の経験値として肥やしにしていかないと。目いっぱい投げました、打たれた。それだけではプロで生きていくためのプラス材料にはしていけないんで」と若き右腕が今後の糧としていくことを期待した。

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