阪神・近本 バースに並んだ!25戦連続安打「勝つために打って勝つために走るだけ」

 「DeNA4-2阪神」(29日、横浜スタジアム)

 阪神は近本光司外野手(27)がバースと並んで球団4位タイとなる25試合連続安打を放ったが、勝利にはつながらなかった。打線は10安打を放ちながら三回以降、スコアボードにゼロを並べての連敗。守備や走塁のミスも相次ぎ、矢野監督も深いため息をついた。波に乗っていけない現状がもどかしい。

 ビッグネームに並ぶ快記録も、勝利にはつながらなかった。三回の第2打席。近本が放った打球が中前にポトリと落ちる。これで球団4位タイとなる25試合連続安打。阪神では1983年のバース、他球団に目を移すと1968年の王貞治…そうそうたる“レジェンド”の記録に並んだ。

 マートンが2011年に記録した球団記録の30試合まで、あと「5」。5月28日のロッテ戦から、1カ月以上、毎試合安打を放っていることになる。安打数はリーグトップの93安打。その後、今季14個目となる盗塁もマークしたが、相変わらず近本は、特にシーズン途中の個人記録には関心を示すことはない。

 「試合のためにやっているだけなので。盗塁数のためとか、記録のためとかは全然、考えてはいない。勝つために打ちますし、勝つために走りますし。ただ、それだけだと思っています」

 近本の記録継続の安打を含め、先発野手全員安打となる10安打を放ちながらも2得点に終わってチームは連敗。「(走者を)かえすところよね。向こうは5本で4点っていうのは…効率的にしっかりかえすというのができていない」。矢野監督は、得点機をものにできなかった打線を歯がゆそうに振り返る。

 もったいないプレーも相次いだ。二回、山本の一発で追いつき、続く長坂も安打で出塁。だが、石田のけん制球に立ったまま戻ってタッチアウトとなり、勢いを止めてしまう。

 これには「気を抜いたってことはないと思うけど、結果的にそう見られてしまう。寂しいプレー」と指揮官も厳しい言葉を残した。さらに三回にはガンケル、大山が続けて失策。自ら流れを手放してしまうような、つまらないミスが続いた。

 「エラーも含めて、いろいろな原因があるわけやし。それを仕方ないってことだけでは済ませないようしていかないと。改善して成長していけるように」。この連敗で5位・DeNAに0・5ゲーム差に迫られた。上位を狙うためには、これ以上のもたつきは許されない。近本を中心に、打線の調子は決して悪くないのだから。

 ◆バース、王らに並ぶ25試合連続安打 近本が連続試合安打を25試合に伸ばした。阪神ではR・バースに並ぶ4位タイで、他球団の選手では巨人・王貞治(1968年)、ヤクルト・青木宣親(10年)らと並んだ。NPB記録は広島・高橋慶彦(79年)の33試合。

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