阪神・大山 九回起死回生の同点弾 あと1人から意地 5時間大激闘の末敗戦も次こそG倒だ

 「阪神2-6巨人」(20日、甲子園球場)

 意地を見せた一振りに、その瞬間、甲子園が大きく沸いた。2点を追った阪神は九回2死一塁から、阪神・大山悠輔内野手(27)が左翼席へ起死回生の同点7号2ランを放った。勝利にはつながらなかったものの、零封負けが迫った中での一発。次こそ、笑顔で終われるアーチが見たい。

 劣勢ムードが漂っていても、打席に入る大山に諦めの気配は全くなかった。「OSAKA」のロゴを胸に挑む伝統の一戦、マウンドに上がったデラロサに向けた眼光は鋭い。土壇場での一発に、甲子園は地鳴りのような大歓声が響き渡った。

 「投手陣が粘ってつないでくれていたので、何としても打ちたいと思っていました。甘く入ってきたボールを一発で仕留めることができて良かったです」 2点を追った九回2死一塁だ。佐藤輝が今村から左前打を放って、巡ってきた打席。絶対に生かしたい状況の中、2ストライクから甘く入ってきた134キロスライダーを逃さなかった。

 完璧に捉えた一発。角度良く上がった放物線を見つめた大山は確信歩き。起死回生の7号同点2ランが左翼席に突き刺さると球場中の虎党、そしてナインは大盛り上がり。打った大山も、満面の笑みを浮かべていた。

 同点本塁打は8日・中日戦(バンテリン)で柳から放って以来で、その時もスライダーをスタンドに突き刺していた。今季記録する7本塁打中、4本塁打が同変化球を仕留めたもの。抜群の対応力を見せてきた背番号3が、ここぞの場面で集中力を発揮。一時、試合を振り出しに戻した価値ある一撃となった。

 4月24日のヤクルト戦で走塁中に左膝を痛め、練習後にテーピングをぐるぐる巻きにして患部を固定することもある。万全ではない中、18日のヤクルト戦でも本塁打を放つなどグラウンドで必死にプレーを続けている。

 二回に戸郷からチーム初安打となる左前打もマーク。矢野監督も「打撃練習とかもいい感じになってきている」とうなずく。ただ、同点の延長十一回2死一塁の最終打席では平内の前に一ゴロに倒れ、サヨナラ勝利は演出できなかった。

 今季最長の5時間3分を戦い抜いた末、チームは敗戦。球場でファンに一礼する大山の表情は、悔しさがにじみ出ていた。次戦こそ勝利のアーチを放つ。

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