「ウエスタン、阪神３－２中日」（７日、甲子園球場）

　阪神ドラフト６位・豊田寛外野手（２５）＝日立製作所＝が、プロ初の“聖地弾”を放った。東海大相模高３年の１５年夏に全国制覇を達成。その準決勝・関東一戦で記録して以来、７年ぶりにかけた甲子園でのアーチ。「感触はいい感じでした」と白い歯を見せた。

　今季初の甲子園での２軍戦で、ホームで初めて有観客開催となった一戦。バックネット裏に駆けつけた１９４８人のファンの前で快音を響かせた。１点リードの七回１死。森の１４４キロ直球を強振した。打球はバックスクリーン左横に突き刺さる２号ソロ。称賛の拍手に包まれながら、軽快にダイヤモンドを回った。

　平田２軍監督は「掛布さんが打ったような方向だな」と１９８５年のバース、掛布、岡田による伝説のバックスクリーン３連発を想起。四回２死で左前打、九回１死でも中前打と３打数３安打の暴れっぷりにも「良い活躍だった」と目を細めた。

　「強い球を強く打ち返すのを意識している」と降格後から課題克服に励むルーキー。パンチ力に磨きをかけて、再昇格を目指す。