阪神“V率0%”の開幕2連敗 矢野監督「育てなあかん」救援陣また不安露呈 立て直し急務

 ベンチで冴えない表情の矢野監督(中央)=撮影・飯室逸平
 ケラー(中央)に声を掛ける矢野監督
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 「阪神0-6ヤクルト」(26日、京セラドーム大阪)

 痛い開幕2連敗だ。両軍無得点で迎えた六回2死一、二塁。阪神・矢野燿大監督(53)は小川を続投させたものの、結果的に4点を失うイニングとなった。開幕戦での7点差からの逆転負けに続き、中継ぎ陣の不安定さも改めて露呈する形となった。過去、球団では開幕からの連敗でリーグ優勝を果たしたことはないが…まずは27日、3連敗だけは避けたい。

 スコアレスの同点で迎えた六回、ヤクルトの攻撃。プロ初先発の小川が2死一、二塁のピンチを迎える。次打者は4番・村上。ブルペンでは“左のワンポイント”の期待を寄せて、シーズン直前に支配下登録された変則左腕・渡辺が準備をしていた。

 ヤクルト先発・高橋の好調ぶりからも、是が非でも先制点を防ぎたい場面。矢野監督は「託すというか、点を取られてないのに」と動くことはなかった。次のイニングは小川からの打順。何としてもこの回だけは…の願いもむなしく、村上への四球後の満塁で、サンタナに2点適時打を許してしまった。

 2死一、三塁となったところで渡辺を投入するも、連打を浴びてこの回、さらに2失点。さらに九回には石井がオスナに2ランを被弾し、6点差となって“ジ・エンド”となった。前日無安打だったオスナが3安打3打点。調子づかせてしまったのも痛い。

 7点差を逆転された開幕戦に続き、失点を重ねる中継ぎ陣の不安が拭えない。「スアレスが抜けたことは大きな戦力ダウン」と言い続けてきた指揮官はこの日、練習開始前の中継ぎ陣の円陣に加わり、身ぶり手ぶりを交えて語りかけた。

 その後も前夜、逆転を許したケラーの肩をたたきながら談笑、3失点した斎藤にはランニングに並走しながら言葉を掛けた。「毎日行こうかなと。投手陣を育てなあかんからさ。不安をなるべく小さくして、マウンドに上がるときの迷いをなるべくなくしてあげる。そういうことが俺にできることかなと」とこの先も続けていくことを明かす。

 大逆転負けに続き、完封での完敗。開幕2連敗スタートは矢野政権2年目、2位に終わった2020年以来となった。阪神はこれまで9度のリーグ制覇を決めているが、開幕2連敗でのVはない。つまりデータ上は『優勝確率0%』だ。たかが2連敗、されど2連敗。早くも窮地に立たされた矢野阪神は、何よりもリリーフ陣の立て直しが急がれる。

 ◆阪神V確率0%…これまで阪神が開幕連敗スタートだった年で優勝を飾ったシーズンはない。優勝した過去9シーズンの開幕2戦勝敗成績は37年秋=○●、38年春=○○、44年=○●、47年=●○、62年=○○、64年=○○、85年=●○、03年=●○、05年=●○。昨年は開幕3連敗を食らわせたヤクルトが優勝した例もあるだけにやり返したいところだ。

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