中田良弘氏が阪神・ケラーをチェック「カーブはジョンソン級」もポイントは直球の強さ

 8回、力投するケラー(撮影・飯室逸平)
 8回、ケラーは吉田正を遊ゴロに打ち取る(撮影・山口登)
 8回、佐藤輝(8)とタッチを交わすケラー(撮影・飯室逸平)
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 「オープン戦、オリックス2-3阪神」(18日、京セラドーム大阪)

 デイリースポーツ評論家の中田良弘氏が、八回から登板した阪神の新外国人、カイル・ケラー投手をチェック。カーブについてはかつて虎のセットアッパーを務めたピアース・ジョンソン(現パドレス)クラスと評し、シーズンに向けて直球の強さをポイントに挙げた。

 「カーブは非常に落差があったね。代打の中川圭を三振に取ったのもカーブでしょ。フルカウントから投げているあたり、相当、自信を持っている球種だと思う」と評した中田氏。「外国人投手は走者が出た時にバタバタする傾向があるから、ランナーが出た時の投球を見たかった。米国時代の映像を見たときは四球が多かったから。2死からヒットが出て良かったと思ってね。紅林には1球だけだったけど、クイックで投げることもできていたから、そこらへんは心配ないかなと思う。そんなに四球から崩れるようなタイプでもない」と印象を語った。

 今後のポイントについては「良いカーブを投げているけど、それを生かすのはやはりストレートなんだよね。きょう見た感じはきれいなフォーシームという感じだった。ジョンソンも同じような軌道のカーブを投げていたけど、直球の強さがあったからね」と分析。スピードに関してはともにアベレージで150キロ台前半だが、ジョンソンは2019年に58試合に登板し、58回2/3を投げ、被本塁打はわずか2本。来日前に3AのHR/9(27個のアウトを取る間にどれだけ本塁打を打たれたか)という指標では、通算140イニングで「0・77」と驚異的な数字を誇っていた。いかにストレートの強さがあったかというのを物語っている。

 一方のケラーは3Aで79イニングを投げ、HR/9の指標は「1・14」。差はあるものの、両者とも打高投低の「PCL(現AAA West)」を主戦場として残してきた数字。データを見ればケラーの潜在能力は高いと言える。

 ジョンソンのように不動のセットアッパー、そしてスアレスに代わる守護神として君臨できるか否か-。中田氏は「カーブに関してはジョンソンクラスと言えるだろうね。それを生かす直球の強さが出てくるかどうかがカギになると思う」と評した。

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