【藤田平氏の眼】阪神・陽川よ、右肘は内に向ける意識を持つこと

 「阪神2軍春季キャンプ」(13日、安芸)

 高知・安芸での阪神2軍キャンプで、平田監督から陽川のバッティングを見てほしいと要望を受け、打撃練習を見せてもらった。陽川本人に伝えたことは右肘の使い方だ。

 具体的には右肘を内側に入れる意識を持ってスイングしなさいということ。例えるなら斜め上にあるロープを体の中心に向かって引っ張り下ろす時の肘の使い方だ。テニスならラケットを振る動作に近いイメージとなる。

 ところが陽川の右肘は外側を向いていた。平田2軍監督が「(陽川は)タイミング、バットの出が遅れている」と話していたが、原因は肘が外側に開いている状態からスイングしていたためだ。

 投手も肘を投球方向に向けてボールを投げる。右打者なら右肘を内側に向ける意識を持つことでバットはレベルスイングに近い軌道となる。それと同時に自然と腰が回り、バットを走らせることができるのだ。

 前日12日は詰まり気味の打球が目立ったが、この日の打撃練習では打球角度が鋭く上がり改善された。陽川は、この感覚を忘れないでほしい。

 元々、本塁打を打てることが魅力のバッターだ。右の代打として期待も持てる。つかんだ感触を維持すれば1軍で活躍できる。

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