岡田彰布氏が語る鳥谷 肩の強さで藤本と遊撃コンバート-05年優勝呼んだ

 阪神監督時代に鳥谷を育て上げたデイリースポーツ評論家・岡田彰布氏(63)が1日、メッセージを寄せた。「ゆっくり休んで」というねぎらいの言葉とともに、正遊撃手だった藤本を二塁にコンバートして使った経緯などを振り返った。

  ◇  ◇

 本当に現役生活、よく頑張ったと思うよ。監督からしてみれば一番、楽な選手やったな。ずっと試合に出続けてくれる体の強さがあるし、守りが安定しているから試合終盤に守備固めを送る必要もない。打撃に関しては2000本も打つとは思わなかったけど、これも試合に出続けたことが要因になったよな。

 2003年度のドラフト自由枠で獲得した選手なんやけど、スカウト登録していたことで早大のグラウンドにも足を運んだ。今後10年間、ショートを任せられる選手と思ったな。あの当時を振り返ると、内野は久慈、藤本、沖原の3人が中心で片岡の力が落ちてきていた。今岡のセカンドもしんどくなってきてたんよ。

 だから藤本と鳥谷で二遊間をと考えた。遊撃のレギュラーやった藤本を二塁にコンバートすることでいろんな意見があったのは知っているし、覚えてる。なぜ動かしたかという理由は「肩の強さ」よ。

 2003年に内野守備走塁コーチでノックを打っていて、藤本はやや送球に不安を抱えていた。遊撃は打球を処理するために左右だけでなく、前後の動きも必要なんよ。肩に不安がある選手は単にスローイングだけに影響があるわけやない。守備位置が自然と前に出てくる。1、2歩でも前に出てくることで、アウトにできる打球の範囲は必然的に狭まってしまうんよな。

 それなら肩が強い鳥谷をショートに置いて、藤本をセカンドに回した方がベストと考えた。藤本-鳥谷-赤星でセンターラインを固められると思ってたし、それが形となって2005年の優勝があったと思う。

 鳥谷は打撃というよりも守備から入っていけるとにらんで獲得した選手。そら中には打つ方からポジションを奪っていった選手もおるんやけど、やっぱり遊撃は守りから入らんとアカンよ。

 また引退会見もやると聞いているけど、将来的には指導者としてプロ野球界に戻ってほしい人材。でも今はゆっくり休んだらええんとちゃうかな。

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